黒いものが動いて見える目の病気「飛蚊症」の原因は?治療が必要なケースを医師が解説

飛蚊症(ひぶんしょう)は、中高年に多く見られ、視界内に浮遊する点や線が見える症状です。

老化現象の1つとも言われていますが、急激な悪化や新たな症状がある場合は、眼科医の診察が必要です。

主な症状や原因、治療法について、眼科医として「飛蚊症」に権威のある、だんのうえ眼科の院長 大島先生にお話を伺いました。

よくある疑問への回答やアドバイスもあるので、ぜひチェックしてみてください。

 

【お話を伺った医師】

だんのうえ眼科・二子玉川院

院長 眼科医:大島由莉先生

専門分野である白内障や角膜はもちろんのこと、コンタクトレンズの使用に伴うトラブルなど、「街の眼科医」として目に関するお悩みにはどのようなことでも親身に対応。また、アンチエイジングの分野にも詳しい。 

だんのうえ眼科・二子玉川院

 

飛蚊症とは

突如として、あるいは気付かない間に、目の前に虫や糸くずのようなものが見えるなど「飛蚊症」の症状や見え方、悩みなどを詳しく聞きました。

 

どのような症状になるのでしょうか?

一般的には背景が白い壁や、明るいところでものを見ている時に、本来あるはずがないものが見える症状になります。

 

具体的にはどのような見え方になりますでしょうか?

患者様によって様々な形での見え方になりますが、例えば影や糸くず、虫が飛んでいるような見え方になります

 

飛蚊症の患者さんはどんなことで悩んでいますか?

生活している中でずっと見えているので「鬱陶しい」という悩みが一番多いですね。

視線を動かしても見えてしまうので、気になってしまい、何か重大な病気ではないのかと心配して来院される方が多いです。

 

よく比較される光視症との違いは何でしょうか?

光視症とは飛蚊症と違い、影や糸くずではなく光が見える症状のことですね。

原理としては飛蚊症と似ていて、眼球の中にある硝子体という物体の変化によるものです。

もし光視症で目の網膜や目の奥の病気がなければ、生理的な飛蚊症の一種として考えてもらえれば問題ございません。

 

飛蚊症になる原因とは

加齢に伴い、硝子体は徐々に縮んでいきます。

この萎縮によって硝子体の後面が網膜から剥がれやすくなり、剥がれた硝子体が小さな虫や糸くず、黒い点のように見えることがあります。

生まれつきの飛蚊症は、血管の残存が原因となることもあるようです。

一般的には加齢など生理的な要因が大きいと考えられます

 

加齢による生理的なものなのでしょうか?

そうですね。

加齢による生理的なものが一般的ではあり、来院される患者様のほとんどが加齢による生理的な原因によるものです

年齢の変化で目の中の硝子体が濁ってしまい、それが飛蚊症の多くの原因になります。

 

生まれつきのものでしょうか?

生まれつきは少ないと思います

おそらく若い時に飛蚊症に悩まされることは少なく、年齢を重ねることにより飛蚊症の症状が見られることが一般的ですね。

 

スマホなどによる目の疲れも原因になりますでしょうか?

スマホによる目の疲れはほとんど無関係だと思います。

スマホによって目の疲れには関係しますが、スマホが飛蚊症に関係することはないですね。

 

ストレス・食生活の乱れも関係ありますでしょうか?

ストレスや・食生活の乱れについては、現在は飛蚊症との関連性はまだ見つかってないですね

あまり関係はないと考えていただいて問題はございません。

 

検査・治療は必ず必要でしょうか?

生理的な飛蚊症であれば、治療の必要はないと考えで問題ございません

飛蚊症のレーザー治療がありますが、一般的にレーザー治療は始まったばかりですね。

今後どの程度レーザー治療が飛蚊症に有効なのか、生理的な飛蚊症が治せるのか、など副作用も含め検証の段階です。

生理的なものであれば、様子見で大丈夫だと思いますが、ひどい症状が見られる場合は医師に相談してください。

 

大島先生が経験した飛蚊症の原因は何が多いでしょうか?

網膜剥離による飛蚊症や炎症など、外傷による原因が多いですね。

生理的で老化が原因の患者様もいらっしゃいます。

 

飛蚊症は自然に治るのでしょうか?

飛蚊症は自然には治りません

ひどい症状で生活に支障をきたす場合、網膜剥離や眼球の炎症などが考えられますので医師に相談をしてください。

 

自力でできる改善方法や治し方

目の周りのマッサージや食事などで軽減することは難しいと思います。

ひどい症状の場合は医師に相談するのがおすすめです

 

ツボ押しは効果的でしょうか?

効果はないですね

硝子体の濁りが飛蚊症の原因となることがありますが、硝子体自体には血管が通っていないので、仮にツボ押しで血行がよくなったとしても飛蚊症には効果はあまりないでしょう。

目の疲れには一定の効果はあります。

 

パイナップルに含まれる成分のブロメラインは効果的でしょうか?

信憑性は低いと思います

実際にブロメラインが目に届くのかなど、まだわかっていないことが多いですね。

 

先生がおすすめする対処法は?

飛蚊症の症状をあまり意識しないことです

飛蚊症は自然には治りません。患者様は起きている間はずっと見えている状態になりますので、あまり気にせず、通常の生活をするのがお勧めです。

 

まとめ

飛蚊症については定期検査をお勧めしております。

色々な原因から起きる飛蚊症は軽い症状のものから、ひどい症状のものまで様々です。

軽い症状であれば様子見で構いませんが、ひどい症状がある場合は網膜剥離や炎症が原因の可能性があります。

病気的な飛蚊症を早期発見するためにも、一度検査を行うことをお勧めします

 

ついでに医師に加齢黄斑変性について聞きました

 

飛蚊症と同じく加齢が原因で悩む人が多いのが黄斑変性ですが、どういう対策がおすすめですか?

加齢黄斑変性は飛蚊症とは違い積極的に治療を行う必要がありますね

加齢黄斑変性の自覚症状としては物の歪みや視界の中心部が見え辛かったりします。

予防のためにはルテインを摂り、治療方法としてはレーザー治療や抗VEGF治療などがありますので、

症状が見られる場合は医師に相談してください。

 

だんのうえ眼科・二子玉川院

院長 眼科医:大島由莉先生

専門分野である白内障や角膜はもちろんのこと、コンタクトレンズの使用に伴うトラブルなど、「街の眼科医」として目に関するお悩みにはどのようなことでも親身に対応。また、アンチエイジングの分野にも詳しい。 

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目の充血はストレスが原因?疲れによる目の病気や対処法を解説

代表的な目のトラブル「充血」。

最近感じているストレスが原因な気もするけれど、関連性が分からなくて原因が特定できない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、目の充血はストレスが原因なのか、関連する病気や対処法を紹介します

 

ストレスが原因で起こる目の充血

ストレスが原因で起こる目の充血は、自律神経の乱れが影響しています。

自律神経とは興奮・緊張や呼吸、血圧などを司るもので、活動的な状態を生み出す交感神経、リラックス状態と関連のある副交感神経から成り立っています。

この交感神経と副交感神経は通常、絶妙なバランスを保っているもの。

しかし、過度なストレスを受け続けると、バランスが崩れてしまいます。

特に交感神経が優位になると身体の色々な部分に悪い影響が出ることも。

目も例外ではなく、自律神経が乱れることにより悪影響が生じ、充血をはじめとした色々な症状が現れてしまうのです。

 

眼精疲労

ストレスによる自律神経の乱れが原因で起こるのが「眼精疲労」です。

この眼精疲労は、交感神経が過剰に働くことが原因となっている「神経性」のもので、全身や目の周辺の筋肉が緊張状態になり、血流が悪くなることで起こるのが特徴

疲労を回復させるために、多くの酸素や栄養を運ぼうとするため、通常より目の血流量が増えて血管が膨らみ、目の充血が起こるのです。

 

ドライアイ

目の乾きやゴロゴロ感、かすみ目、充血などを引き起こす「ドライアイ」も、ストレスによる自律神経の乱れが原因で起こります。

主に発症するのは涙の量が少ない「涙液減少型」のドライアイで、こちらも眼精疲労と同じく交感神経が優位になることが原因です。

ドライアイを放置していると、角膜に栄養や酸素を多く取り入れようと血管が拡張し、目の充血が起こります。

 

寝不足

「寝不足」もストレスによる自律神経の乱れで起こる症状の1つです。

他の症状と同様に交感神経が優位になると起こるもので、睡眠の質の低下や入眠障害により、十分に睡眠時間をとっても寝不足になってしまいます

人によっては「夜中に何度も目覚める」「早く目覚める」などの症状が現れる「中途覚醒」が原因で寝不足になってしまう場合も。

充血と関連のあるドライアイや眼精疲労の原因となる可能性があるほか、ストレスを増加させる要因ともなるため注意が必要です。

 

緑内障

ストレスが原因で起こる自律神経の乱れは、緑内障の発症に影響を与える場合もあります。

これは交感神経が優位になることで起こる睡眠不足や血流悪化により、眼圧が上がりやすくなるため。

眼圧が上がり視神経に負担がかかることで、症状の悪化や目の充血などにつながる可能性も考えられるでしょう

また、最近では眼圧の上昇を伴わず、視野の欠け以外の症状が少ないタイプの「正常眼圧緑内障」の発症とストレスの関連性も示唆されています。

 

ストレス以外が原因の目の充血

アレルギー・ウイルスによる病気、外的要因や老化による症状など、目の充血を引き起こす原因はたくさんあります。

なかには重症化するものや他人に感染する病気もあるため、ストレスと決めつけず冷静に判断することが重要です。

次は目の充血を引き起こす、ストレス以外の原因を紹介しましょう。

 

結膜炎

「結膜炎」とはまぶたの裏側や、白目を覆う「結膜」が炎症を起こす病気のこと

ハウスダストや花粉などが原因の「アレルギー性」と、はやり目が有名な「ウイルス性」、細菌感染が原因の「細菌性」の3タイプがあります。

目の充血とも関連が深い病気で、ほかにも「涙があふれる(流涙)」や「目やにの増加」「異物感」などの症状を引き起こします。

 

角膜炎

黒目部分の表面にある「角膜」が炎症を起こした状態が「角膜炎」

目の痛みや違和感、充血などを引き起こす病気で、片目だけに発症するケースが多いとされています。

こちらも複数のタイプがあり、コンタクトの不適切な使用やドライアイ、紫外線、異物などの影響によるものを「非感染性」

ウイルスや細菌、カビへの感染が原因のものを「感染性」と呼びます。

 

ぶどう膜炎

「ぶどう膜炎」もストレス以外で目の充血を引き起こす原因となる病気です。

目の表面を覆う強膜の内側にある「脈絡膜」や、レンズ付近にある「毛様体」「虹彩」などが炎症を起こす病気で、主に病原菌への感染や免疫異常が原因と考えられています。

全体の30%~40%は原因が分からないなど、未解明な部分も多い炎症性の病気です。

 

結膜弛緩症

本来適度なゆるみのある結膜が、何らかの原因で酷くゆるんでしまった状態が「結膜弛緩症」

異物感や不快感を覚えることが多い症状で、膜部分が強く刺激されると白目が出血で赤くなる結膜下出血や充血なども起こります。

原因ははっきりと分かっていませんが、コンタクトの使用や加齢などが影響していると考えられています。

 

翼状片

「翼状片」とは目頭にある結膜が、黒目に向かって三角形状に伸びた状態を指す言葉です

「結膜弛緩症」と同じく原因は分かっていませんが、高齢者に多いため紫外線や加齢などが関与していると考えられています。

主な症状は「黒目部分の見た目が変わる」「異物感を感じる」「目が充血する」で、進行具合によっては視力低下や乱視を引き起こす場合もあるとされています。

 

コンタクトレンズ

コンタクトレンズの度数が合っていない、正しく使えていないことも、ストレス以外で目が充血する原因の1つ。

短期間であれば問題ないケースもありますが、長期的に合わないものを使ったり、不適切な使い方を続けたりするとドライアイや眼精疲労を発症する可能性もあります

また、結膜炎や角膜炎といった、炎症を伴う病気にかかるリスクも上がるため、コンタクトの使用前には眼科医の指示や説明書を必ず確認し、正しく使うようにしましょう。

 

紫外線

目を充血させるストレス以外の原因が、強い紫外線です。

多少であれば害は少ないですが、強い紫外線を長時間浴びてしまうと、目を充血させてしまいます

また、目の老化を促進する活性酸素が増える可能性もあるので、たかが紫外線と侮らず、普段からしっかりと対策しておきましょう。

 

充血以外のストレスによる目の病気

過剰なストレスや自律神経の乱れは充血だけでなく、色々な影響を目に与えます。

まぶたのトラブルに関連するものや視力低下など、引き起こす病気・症状もさまざま。

重篤な病気は少ないですが、放置すると症状が悪化するものもあるので早期発見、早期治療のためにも特徴を把握しておきましょう。

 

心因性視力障害

「心因性視力障害」は屈折の異常(強い近視や乱視など)、病気などがないのに視力が低下してしまう症状のこと

倦怠感や頭痛などを伴う「心身症」に分類されるもので、原因ははっきりと分かってはいませんが、ストレスが影響していると考えられています。

小中学生が中心と若い世代に多いほか、症状は視力が0.5前後に低下する程度と軽いのも特徴です。

 

中心性漿液性脈絡網膜症

視覚情報の処理を担う網膜の一部「黄斑部」に、むくみが起きた状態が「中心性漿液性脈絡網膜症」

こちらも原因は解明されていませんが、30代~50代の男性に多くみられ、ストレスと関連が深い症状といわれています。

主な症状は「視界の中心部が見えにくい」「視力低下」「視界の歪み」など。

重大な疾患ではありませんが日常生活や仕事に支障が出てしまい、さらなるストレスを感じてしまう人も多いようです。

 

眼瞼痙攣

眼瞼痙攣とは目の周りの筋肉が痙攣してしまい、まばたきが上手くできない、目が開けにくくなるなどの症状を引き起こす病気です

こちらは主に神経や脳の異常に関する病気のため、ストレスが直接的な原因とはなりません。

しかし「睡眠導入薬や抗うつ薬などの副作用として現れる」「うつ病と似た症状が出る」などの特徴もあるため、多少の関連はあるといえるでしょう。

また、目の痙攣症状の代表的なものに「眼瞼ミオキミア」がありますが、こちらは主にストレスや疲れなどが原因で発症するといわれています。

 

高血圧性網膜症

高血圧により網膜が損傷してしまう病気が「高血圧性網膜症」です

自覚症状は少ないものの、徐々に視力障害が現れるほか、症状が進行すると視神経と網膜がつながっている部分が腫れることもあります。

ストレスが直接的な原因となるものではありませんが、過度なストレスは血管や血圧に悪影響を及ぼすため、間接的に影響のある病気といえるでしょう。

 

ストレスや疲れによる目の充血の対処法

ストレスや疲れが原因の病気、充血を引き起こす病気の次は対処法をチェックしていきましょう。

どの方法もすぐに症状を改善するものではありませんが、自身の症状に合ったものを実践し、継続していけば改善や緩和などの効果も期待できます。

最後に、ストレスや疲れによる目の充血の対処法を紹介します。

 

目と体をしっかり休める

ストレスや疲れによる目の充血を軽減したいなら、目と体をしっかりと休めるのがおすすめです。

忙しい現代人には少し難しいですが、パソコン作業の合間に休憩をはさんだり、意識してデジタル機器を見ない日を作ったりするだけでも、十分に目を休められます。

また、普段から十分な睡眠を心がけるのもおすすめ。

最適な睡眠時間は人それぞれですが、7時間を目安に睡眠をとるよう心がければ自律神経のバランスを整えやすくなり、充血につながる症状の予防に役立つでしょう。

 

目を冷やす

充血により目に炎症が出ている場合には、目を冷やす「冷罨法(れいあんぽう)」も一定の効果が期待できます。

やり方はシンプルで、水で冷やしたあとに固く絞ったタオル、もしくは保冷剤をまいたタオルを使って、目やその周辺を数分ほど冷やすだけ。

簡単なケアですが炎症による血管の拡張を抑えてくれるので、症状の緩和も期待できます。

冷たすぎるものを長時間当てると凍傷のリスクもあり、慢性的な炎症の場合は逆効果になる場合もありますが、正しく実施すれば効果を感じやすいケア方法です。

 

目に良い栄養をとる

ストレスが原因の目の充血を対策・予防したい、体質を改善して目のトラブルを予防したいなら目に良い栄養をとるのもおすすめです。

薬のような即効性、治療効果はありませんが、継続することで目の健康の維持、状態の改善をサポートしてくれます

特におすすめなのが緑黄色野菜に豊富なビタミンA、豆類・豚肉に豊富なビタミンB類、青魚に多く含まれるDHAなど。

これらの栄養を意識しつつバランスの良い食事を取れば目はもちろん、ストレスのケアにも役立つでしょう。

紫外線や老化に対するケアも一緒にしたいなら、ほうれん草やケールに含まれる抗酸化作用のある色素・ルテインをしっかり摂るのもおすすめです

 

眼科へ行く

色々な対処法を試したけれど改善しない、充血以外に気になる症状がある場合は、できるだけ早めに眼科を受診しましょう。

眼科ではしっかりと検査・診察したうえで、症状に合った治療方法を選んでくれるので、症状の改善も期待できます。

生活習慣の改善や日頃のケアに役立つ、専門的なアドバイスがもらえるのもポイントです。

また、自律神経失調症の疑いがある、眠れない日が続くなどの症状がある場合は、心療内科の受診を検討してみても良いでしょう。

 

ストレスは目の充血につながる!疲れを溜めないようにしよう

身体の不調だけでなく、目の充血にもつながるストレス。

適度なストレスはパフォーマンスを向上させてくれますが、長期的に感じているのであれば身体や目を休める、食事を意識するなどのケアを実施して対処していきましょう。

また、忙しくて栄養を意識した食事が難しい、手軽に目に良い栄養を取りたいなら「朝のルテイン」もおすすめ。

こちらは美味しいゼリータイプのサプリで、高品質かつ吸収にも優れたルテインを、積極的な予防に必要な量よりも多い40mgも含有しています。

さらに、目の健康維持に役立つゼアキサンチン、アンチエイジング効果が期待できるプラセンタも配合。

手軽に目に良い栄養を摂取できる便利なサプリなので、ぜひ毎日の食生活に取り入れて、目の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。

 

目やにが多い原因は?目やにをなくす方法やなぜ大量に出るのか解説

「最近、目やにが多い気がする」「もしかして病気?」など、目の健康について気になっていませんか?

いつもよりネバネバしていたり、大量に出たりしている場合は、病気が原因になっている可能性も。

この記事では目やにが多くなる原因や、自分でできるケア方法を紹介します

 

目やにはなぜ出る?

健康な人でも朝起きたときに、目頭や目尻に目やにが付着していることがあります。

主な原因は、目の代謝活動免疫反応の2つです。

まずは、目やにが出る理由について詳しくチェックしてみましょう。

 

目の代謝活動

目やにが出る理由の1つは、目の代謝活動によるもの。

目は角膜と呼ばれる薄く透明な膜で覆われています。

角膜の一番外側には角膜上皮という膜があり、およそ5~7日で新しい細胞に生まれ変わっているのです

そしてこのとき剥がれ落ちた古い細胞(老廃物)が、目やにとなって排出されています。

瞳の表面には涙の膜が張られており、まばたきによって入れ替わっていくのが特徴。

涙の膜の入れ替わりと共に老廃物も洗い流されるため、日中は目やにが目立ちにくいです。

しかし寝ている間はまばたきをしませんよね。

起きたときに目やにが目頭や目尻に付着しているのは、涙の膜による洗い流しが行われず老廃物が溜まっているからなのです。

正常な代謝活動が行われている証なので、少量であれば特に心配する必要はないでしょう。

 

目の免疫反応

2つめの理由は、目の免疫反応です。

目に細菌やウイルスなどが侵入すると、白血球が異物を排除するために反応します。

そして異物と闘った白血球と、分解されたウイルスや細菌などは、目やにとして排出されるのです

免疫反応によって出た目やには、代謝活動で出るものとは少し状態が違う場合があり、ネバネバしていたり、水っぽくサラサラしていたりすることもあるでしょう。

 

 目やにが多い原因は?

いつもより目やにが多い場合は、病気が原因になっている可能性もあります。

ドライアイやコンタクトレンズの影響など、身近なトラブルが原因のこともありますが、病気が原因の場合は早期に治療が必要なケースも。

次は目やにが多くなる原因について解説します。

 

ものもらい

ものもらいとは、黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などに感染することで、目に炎症が起こる病気です。

目やに以外で出る主な症状はこちら。

  • まぶたの腫れ・痛み・かゆみ
  • 目のかすみ
  • 充血
  • ゴロゴロとした異物感

ブドウ球菌は人間の髪の毛や皮膚などに付着しているため、日常生活の中で発症しやすい目の病気といえます。

特にストレスや生活習慣の乱れによって体の免疫力が落ちていると、発症しやすくなるでしょう。

とても身近な病気ですが、白内障の手術をした後や傷ついた網膜に感染してしまうと、強い炎症を引き起こす可能性があるので注意が必要です。

 

ドライアイ

ドライアイも、目やにが多くなる原因の1つです。

主に次のような症状が現れるでしょう。

  • 目の乾燥
  • 疲れ目
  • かすみ目
  • 充血
  • 痛み

パソコンやスマートフォン、ゲーム、テレビなどのモニターを長時間見続けている人は、まばたきの回数が減ってしまうため、ドライアイになりやすいです。

またエアコンが効いたオフィスなど、乾燥した環境で過ごす時間が長い人も要注意。

ドライアイになると、人によっては目やにが大量に出るほか、目が乾いたり、涙の質が低下したりすることで角膜に傷がつきやすい状態になる恐れもあります。

 

結膜炎

 

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎は「はやり目」とも呼ばれ、白いネバネバとした目やにが大量に出ることがあります

主な症状は目の痛みや充血など。

特効薬がないので、眼科医の指示に従って対処療法を受けることになるでしょう。

ウイルス性結膜炎には、次の2種類があります。

  • アデノウイルスが原因の流行性角結膜炎と咽頭結膜熱(プール熱)
  • エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因の急性出血性結膜炎

特にアデノウイルスは感染力が強く、接触や飛沫によって感染が拡大するため、周りの人へうつさないように注意が必要です。

 

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎になると、目が充血したり、膿をもっている目やにが出たりします

さまざまな細菌が原因で、まぶたの裏と白目を覆っている結膜が炎症を起こした状態です。

体の免疫力が落ちているときに発症しやすく、特に子どもや高齢者がかかりやすいといわれているのが特徴。

高齢者の方は、細菌性結膜炎を繰り返すケースもあるでしょう。

点眼薬による治療が行われ、比較的短期間で治るとされています。

しかし淋菌性の場合は、進行すると視力低下や失明につながる可能性もあるので注意深く症状を観察する必要があるでしょう。

 

アレルギー性結膜炎

アレルギー性結膜炎は、涙のようなサラサラとした目やにが出ます

花粉やハウスダスト、特定の食べ物などのアレルゲンが原因で、結膜がアレルギー反応を引き起こす病気です。

充血やかゆみ、腫れなどの症状があり、悪化すると角膜に傷がついてしまうことも。

アレルギー性結膜炎には、

  • スギやヒノキなどの花粉が原因の季節性アレルギー性結膜炎
  • アトピー体質の子どもに多く見られる春季カタル
  • コンタクトレンズの汚れによってアレルギーが引き起こされる巨大乳頭結膜炎

などの種類があります。

 

逆まつげ

逆まつげとは、本来眼球の外側に向いているはずのまつげが内側に向いてしまい、眼球を傷つけてしまっている状態です

目やにが出やすくなるほか、目の充血や痛み、まぶしさを感じることもあります。

深刻な病気だと思われにくいですが、まつげによる眼球の傷が増えると、潰瘍ができたり視力が低下したりする可能性も。

子どもの場合は成長するにつれて改善することもありますが、高齢者は手術が必要になるケースもあるでしょう。

 

涙嚢炎

涙が鼻に流れにくくなる涙嚢炎(るいのうえん)。

涙嚢という涙の通り道に菌が繁殖した結果、炎症を引き起こしてしまう病気です

流涙症(なみだ目)の症状の1つで、何もしていなくても涙が出たり、目やにが多く出やすくなったりします。

最初は我慢できるくらいの症状でも、放置していると悪化して腫れや痛みが出たり、膿のような目やにが大量に出たりすることも。

さらに発熱や脳髄膜炎などを引き起こす恐れもあるので、早めに眼科を受診することが大切です。

 

涙道閉塞

涙道閉塞(るいどうへいそく)とは、涙腺から出た涙が鼻へと抜けず、目に溜まって溢れてしまう状態のことです

常になみだ目になったり、目やにが増えたりします。

涙を拭うときに目の周りをこすってしまうと、皮膚がダメージを受けて痛みを感じやすくなることも。

症状が軽ければ経過観察になることもありますが、目薬や服薬だけでは治療が難しく、専用の器具を使って詰まっている部分の開通が必要になるケースもあります。

ドライアイと間違われることも多いので、気になる症状がある場合は自己診断をせず、眼科で検査を受けるようにしましょう。

 

コンタクトレンズ

コンタクトレンズが原因で、目やにが増えることもあります。

長時間コンタクトを装着していると目が乾きやすくなり、ドライアイを引き起こす可能性も。

特に含水率が高いコンタクトレンズは、レンズの水分が蒸発するときに涙を吸収してしまうので、目が乾燥しやすくなってしまいます

また自分に合っていないレンズを使ったり、使用期限が過ぎたものを使い続けたりすると、角膜を傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。

 

上顎洞がん

上顎洞がん(じょうがくどうがん)は、アゴの骨の裏側にある副鼻腔で発生するがんです

初期症状がほとんどないため気付きにくいがんですが、進行すると目やにが増えたり、目の腫れや涙が出たり、視力低下や複視が起きることもあります。

人によっては、眼球の飛び出しが見られることも。

特に副鼻腔炎の人が発症しやすいといわれているので、気になる症状がある場合には早めに病院を受診するようにしてください。

 

目やにが多い場合は病院へ行くべき?

「目やにが増えた気がするけれど、病院に行った方がいい?」「受診する目安が知りたい」という人も多いかもしれません。

以下の症状がある場合は、眼科を受診することをおすすめします。

  • 量が異常に多く、日中も出る
  • 黄色、もしくは黄緑っぽい色をしている
  • ネバネバしていて質感がいつもと違う
  • 充血やかゆみ、かすみ目などの症状もある

我慢できる程度であっても重大な病気が潜んでいる可能性もあるので、目の違和感を放置するのは禁物です。

目が開かないほど多い目やにが出たり、激しい痛みや発熱を伴ったりする場合は、早急に受診してくださいね。

 

目やにをなくす方法はある?

目やには正常な代謝活動によって排出される老廃物なので、完全になくすことは難しいでしょう。

しかし量が多いと感じる場合は、セルフケアを取り入れてみるのもおすすめです。

それでは最後に、不調を感じたときに自分でできるケア方法について紹介します。

 

目を清潔にする

目やにの多さが気になるときは、目を清潔に保つことを心がけましょう。

ウイルス性結膜炎などで目が炎症を起こしている場合は、目やににウイルスなどが含まれている可能性があります。

炎症を悪化させないため、また周りの人を感染させないためにも、拭き取るときは素手で目元を触らず、清潔な綿棒やティッシュなどを使うようにしてくださいね。

 

コンタクトレンズを清潔に保つ

コンタクトレンズを清潔に保つことも、目やにが多いときに意識したいポイントです。

汚れたコンタクトレンズを使っていると、目が異物だと見なしてアレルギー反応が出てしまうことも。

使用期限が切れているものを使ったり、装着したまま寝たりするのも、目の健康に良くありません。

目やにが増えたと感じる場合は、ワンデータイプに変えたり、一時的にコンタクトレンズの使用を控えてメガネをかけたりするなどの対策をしましょう。

 

目薬を正しく使う

目薬の先が目に触れることで、細菌やウイルスが薬液に入ってしまう可能性があるので、目薬は正しく使うようにしましょう。

使用前に手を洗い、下まぶたを軽く下にひっぱって点眼します

この時に目薬の先がまつげやまぶた、眼球に直接触れないように気をつけてください。

点眼後は目を閉じて、溢れた目薬を清潔なティッシュやガーゼなどを使って拭き取りましょう。

 

乾燥や疲れから目を守る

セルフケアで乾燥や疲れから目を守ることも、目やに対策として効果が期待できます。

パソコンを使って長時間作業をしたり、ゲームで遊んだりするときは、時間を決めてこまめに休憩を取るようにしましょう。

意識的にまばたきをしたり、休憩時に目薬を使ったり、ホットタオルなどで目元を温めて血流を良くするのもおすすめです

 

アレルゲンを避ける

アレルギー反応で目やにが多く出やすい場合は、アレルゲンをできるだけ避けるようにしましょう。

花粉症の人は、花粉が飛びやすい季節の外出時にはメガネやゴーグルを着用したり、洗濯物の外干しを控えたりするなどの対策がおすすめです。

ほかにもホコリやペットの毛などのハウスダストが、アレルギーの原因になることもあるので、家の中をこまめに掃除して清潔感を保つように心掛けましょう。

 

目に良い栄養を補給する

目やにの原因になるドライアイなどの症状を改善するには、目に良いとされる栄養素を積極的に補給するのもおすすめです。

目の健康のために大切な栄養素には、

  • ルテイン
  • アントシアニン
  • EPA
  • DHA

などがあります。

特に注目されているルテインは、緑黄色野菜などに含まれている天然色素です

ルテインは抗酸化作用によって活性酸素から目を守る働きがあるといわれており、ドライアイ対策にも効果が期待できます。

毎日の食事だけでルテインなどの栄養を摂取するのが難しい場合は、サプリメントで補うことがおすすめ。

効率的に目のケアをするサポートをしてくれるでしょう。

 

大量の目やにが気になるなら眼科へ!

大量の目やにが出たり、色や質感がいつもと違ったりする場合は、できるだけ早めに眼科を受診してください。

我慢できる程度の症状であっても、深刻な病気が原因の可能性もあるので、気になる症状があれば眼科の先生に相談することが大切です。

目やにの多さが気になる場合は、コンタクトレンズを清潔に保つ、アレルゲンを避けるなどの対策を心掛けてみましょう。

また目の健康を守るには、ルテインなどの目に良いとされる栄養素を積極的に摂取するのもおすすめ

最高級ルテインを贅沢に配合した「朝のルテイン」などのサプリメントを取り入れることで、毎日無理なく健康習慣を続けられるはずですよ。

 

片目だけ涙が出るのはなぜ?原因となる病気や対処法を解説

「最近片目だけ涙が出る」「涙が溢れてティッシュやハンカチが手放せない」という悩みをお持ちではありませんか?

特に原因が分からないと、目の病気ではないかと不安になってしまうこともあるでしょう。

この記事では片目だけ涙が出る人に向けて、症状の原因や対処法を紹介します。

 

片目だけ涙が出る原因【目の病気】

片目だけ涙が出る症状には、目の病気が原因となっているものがいくつかあります。

その病気も涙が溢れやすくなるものから、炎症を伴うものまでさまざま。

似た症状も多いため判断が難しいですが、それぞれの特徴を理解するだけでも対処しやすくなるので、ぜひ覚えておきましょう。

 

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎とは黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などの、皮膚や粘膜にも存在する身近な細菌に感染することで起こる結膜炎です。

症状は主に、粘り気のある目やにが出る、白目部分が充血する、異物感、流涙症(涙が溢れること)など

片側にだけ発症する場合もあるため、片目だけ涙が出る以外に、涙が出るほうに目やにや充血がある場合は、この細菌性結膜炎の可能性があります

ストレスで免疫機能が低下していたり、目に小さな傷があったりすると、発症リスクが高まるのもこの病気の特徴です。

 

アレルギー性結膜炎

アレルギーを引き起こす原因物質が、結膜に入ることで起こるのがアレルギー性結膜炎。

原因となる主な異物はハウスダストやダニ、花粉といった定番のアレルゲンで、発症すると粘り気のある目やにや異物感、流涙症などの症状が出ます。

両目はもちろん、なかには片側にだけ発症するケースもあります。

特に花粉症が出る季節に片目だけ涙が出ると感じる、自宅にいるときだけ片側から出るのであれば、この病気の可能性があるといえるでしょう

 

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎は、目やにや涙の量が増える、まぶたが腫れる、充血などの症状が特徴の結膜炎です。

アデノウイルスが原因のはやり目が有名で、ほかにもヘルペスウイルスやエンテロウイルスが原因となっているタイプもあります

片目だけに発症するケースが多い病気ですが、感染力が強いため対策や治療を進めないともう片方の目にうつる可能性も。

また、他の人にうつしてしまうリスクもあるので、ただの結膜炎と侮らず、気になる症状があった場合は早めに眼科を受診しましょう。

 

鼻涙管狭窄・鼻涙管閉塞

涙が目に溜まりやすくなることで涙目になる「導涙性流涙」を引き起こすのが、鼻涙管狭窄や鼻涙管閉塞です。

この病気は涙を排出するための穴である「涙点」から、その先にある「鼻涙管」までが副鼻腔炎や風邪による炎症、手術の後遺症などで塞がってしまうために起こります

泣いているわけでもないのに、行き場をなくした涙が自然と目に溜まり、涙目になってしまうことが特徴。

ひどい場合には、ハンカチやティッシュなどが手放せなくなってしまいます。

涙の量は変わらないのに片目だけ涙が出る場合は、鼻涙管が塞がっている可能性もあるでしょう。

 

先天鼻涙管閉塞

先天鼻涙管閉塞とは、先天的な要因により起こる鼻涙管閉塞。

赤ちゃんの涙目の原因としても有名なもので、涙道が未発達な状態で生まれたために起こるといわれています

1歳までに9割以上が自然に治るため、赤ちゃんに片目だけ涙が出る、両目が涙目になっているなどの症状があっても、あまり気にする必要はないでしょう。

しかし、まれに1歳を過ぎても治らない、定期的なケアが必要になる場合もあるので、気になるようであれば眼科で検査や治療を受けるのがおすすめです。

 

涙嚢炎

涙嚢炎とは、細菌感染によって涙道内にある「涙嚢」が炎症を起こす病気です。

雑菌の入った涙が涙嚢にたまることにより起こる病気で、鼻涙管閉塞症の患者や鼻涙管が狭い人が発症しやすいといわれています

初期症状は両目、もしくは片目だけ涙が出る、目やにの量が増えるといった軽めの症状が中心

しかし、炎症が進行すると化膿して目の周囲が腫れてしまうこともあるため、涙が出る症状に加え、目頭の周辺が腫れているなら早めに眼科を受診しましょう。

 

片目だけ涙が出る原因【その他】

片目だけ涙が出るという症状を引き起こすものは、目の病気だけではありません。

現代人ならではの症状や神経関連の病気といったものでも、このような症状がでる場合もあるのです。

次は、目の病気以外で片目だけ涙が出る原因となるものを紹介します。

 

ドライアイ

片目だけ涙が出る原因となりうる症状がドライアイ。

ドライアイとは、涙の量や質の低下により目が乾燥しやすくなる症状で、片目だけに発症することもあります

症状は目の乾きや異物感が中心で、パソコンを長時間使用したときや、冷たい風に当たったときなどに涙が止まらなくなるといった症状が出るケースもあります。

片目だけ涙が出る症状のみであることは少ないですが、日頃から目の異物感や乾燥を感じているならドライアイが影響している可能性もあるでしょう。

 

逆まつげ

片目だけ涙が出る原因の1つが、まつげが目に当たりやすい状態になってしまう逆まつげです。

特に生まれつきまつげが内側に向いている、炎症性の病気や加齢によりまつげが不揃いに生えている、という場合は逆まつげが原因となっている可能性が高いでしょう

重大な病気や感染症ではないため放置されがちですが、保険の範囲内で治療できることもあるので、症状が気になる場合は気軽に眼科を受診してみてはいかがでしょうか。

 

ストレス

実はストレスも片目だけ涙が出る症状を引き起こす可能性があるものです。

直接的な原因にはなりませんが、過度なストレスにより自律神経のバランスが乱れ、副交感神経が優位になりすぎてしまうと涙が止まらなくなる場合があります

また、ストレス過多により免疫力が下がると、片目だけ涙が出る症状を併発するアレルギー性結膜炎や細菌性結膜炎にかかってしまうことも。

炎症のような目立った症状が少ないため判断は難しいですが、普段から不調を感じているならストレスが原因であることも十分に考えられます。

 

ゴミやホコリなどの異物

自分の部屋や屋外だけなどの限られた場所で、片目だけ涙が出るという場合にはゴミやホコリ、花粉などの異物が原因となっている場合もあります

環境に関係なく片目だけ涙が出るなら他の原因が考えられますが、ホコリや花粉の多い環境でよく出るならこの異物を疑ってみましょう。

また小さなガラス片や鉄くず、木くずなどが目に入った場合は要注意。

目の表面に刺さるだけでなく角膜を傷つける可能性もあるので、この場合は早めに眼科を受診しましょう。

 

筋肉のこわばり

神経内科や眼科などを受診しても異常がない場合は、首まわりの筋肉のこわばりが原因とも考えられます。

メカニズムとしてはパソコンやスマホの使いすぎによる疲労で、眉の周りやこめかみ、首筋周辺の筋肉が緊張し、関連症状として片目の涙目が引き起こされることがあるのです

他の原因と比べるとやや確率は低めですが、コリのような痛みがある場合は筋肉のこわばりもチェックしてみると良いでしょう。

 

顔面神経麻痺

顔面神経麻痺は顔の筋肉を支配する神経に異常が起き、麻痺が発生する症状です

主な症状は、口角や頬がたれ下がる、まぶたが完全に閉じなくなるなど。

涙に関する神経にまで異常が出た場合は、涙の量が増える・減るといった症状がでることもあります。

まぶたが完全に閉じなくなった場合は「導涙性流類」涙の量が増えすぎた場合には排出が間に合わない「分泌性流涙」と2パターンの流涙が起こりうるのも特徴です。

進行するとより麻痺がひどくなることもあるので、片目だけ涙が出る以外にも麻痺の症状がある場合は早めに眼科を受診しましょう。

 

抗がん剤の副作用

抗がん剤の副作用も、片目だけ涙が出るという症状を引き起こす原因の1つ。

どの抗がん剤でも起こりえますが、特に胃がんや大腸がんに使われる「TS-1(S-1)」の報告が多いといわれています。

この副作用は、細胞の増殖を抑える成分が涙に含まれてしまうことで起こるもので、人によっては涙の排出が難しくなる涙道閉塞を発症してしまうことも。

早期に発見すれば副作用に対する治療も簡単になるので、抗がん剤を飲んでいて片目だけ涙が出るならすぐに眼科医に相談するのがおすすめです。

 

コンタクト

コンタクトの不適切な使用も、片目だけ涙が出る症状を引き起こす原因です。

不適切な使用とは「付け方が間違っている」「管理や洗浄方法が不十分」「付けたまま目薬をさす」「長時間の使用」など。

このような使い方を続けてしまうと角膜が傷つき、流涙が起こるリスクが高くなってしまいます

また、洗浄不足に関しては、アレルギー性の症状を誘発する可能性も。

説明書通りに使っていればトラブルは起きにくいですが、意識せずに使っていて片目だけ涙が出る場合は使い方を見直してみましょう。

 

群発頭痛

群発頭痛とは頭の片方、特に目の奥部分に激痛を感じる頭痛です。

片側に起こるのは偏頭痛と似ていますが、こちらは痛みが強く、夜~明け方に起こりやすいという特徴があります

また、鼻水や涙が止まらなくなるといった症状もあるため、片目だけ涙が出る症状が激しい頭痛とともに現れる場合は、群発頭痛の可能性もあるでしょう。

治療や検査に関しては脳や神経に関する症状のため、脳神経外科や神経内科を受診するのが基本です。

 

片目だけ涙が出るときの対処法や治し方

片目だけ涙が出る原因の次は、対処法や治し方をチェックしていきましょう。

原因ごとに対処法が違うため判断が難しい部分もありますが、症状にマッチした対処法や治療法を選べば、症状の緩和や改善も期待できます。

 

目薬を使う

軽い炎症や軽度のアレルギー性結膜炎により片目だけ涙が出るなら、目薬を使って対処するのがおすすめです。

炎症により涙がでるなら抗炎症作用のあるプラノプロフェン」を含むもの

アレルギー性結膜炎なら、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤が配合された目薬を選ぶと改善が期待できます。

もしどれを使えば良いか分からない場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

 

部屋にアレルゲンを持ち込まない

アレルギー物質が原因で片目から涙が出る場合は、まず部屋にアレルゲンを持ち込まないように意識しましょう。

ハウスダストや花粉を完全にシャットアウトするのは難しいですが、量を減らすだけでも症状の緩和が期待できます。

花粉症であれば、花粉の時期に「洗濯物は外干しを控える」「窓を開けるのを控える」「家に入る前に花粉を落とす」などの対策が効果的。

ハウスダストやカビ、ダニであれば、こまめに掃除機をかけたり、空気清浄機を使ったりするのがおすすめです。

 

菌・ウイルスへの感染予防をする

ドライアイにより目のバリア機能が低下していたり、片目だけ結膜炎や涙嚢炎にかかっていたりする場合は、菌・ウイルスへの対策も重要です。

具体的には目をこすらないようにする帰宅後の手洗いを徹底すること。

すでに病気が発症しているなら、家族と別々のタオルを使うのも効果的です。

特に前者の対策は風邪の予防にも役立つので、ぜひ気軽に実践してみましょう。

 

コンタクトの使い方を見直す

コンタクトが原因で片目だけ涙がでるなら、コンタクトの使い方を見直すのがおすすめです。

説明書の内容や医師の指示をしっかり守るのはもちろん、ケースも定期的に洗浄・除菌するレンズを扱うときは石鹸で手を洗うことを徹底するとより安全に使えるでしょう。

メイクをする方であれば「コンタクトをつけてからメイクする」「落とすのはコンタクトを外してから」の2点を意識すると目に関するトラブルを減らせます。

また、花粉にアレルギーがあるなら花粉の時期のみメガネを使って、感染症のリスクを抑えましょう。

 

眼科を受診する

対策を実践したけれど改善しない、目の病気の疑いがあるならすぐに眼科を受診しましょう。

眼科であればしっかりと検査してくれるだけでなく、専用の目薬を使った点眼治療なども受けられます。

また、鼻涙管閉塞のような自分でケアできない症状も涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術などの「涙道手術」で解消してくれます。

コンタクト関連のトラブルやドライアイなどにも対応してくれるので、症状が気になるなら気軽に受診してみましょう。

群発頭痛が疑われる場合は、脳神経外科や神経内科のほうがスムーズに対応してくれるので、眼科よりも先にこれらの科を受診するのがおすすめです。

 

なぜ片目だけ涙が出るかわからない場合は眼科へ行こう

原因をチェックしても何故片目だけ涙が出るかわからない、うまく原因を絞れない場合は、眼科を受診しましょう。

専門的な検査をしてくれるのはもちろん、経過の確認や治療もしっかりと進めてくれるので症状の改善も十分に期待できます。

また、ドライアイで片目だけ涙が出る方にはほうれん草や小松菜、ケールに多く含まれる「ルテイン」を意識的に摂るのもおすすめです

優れた抗酸化作用により、ドライアイが進行する原因ともなる目の老化をしっかりとケアしてくれるでしょう。

忙しくて野菜を摂るのが難しいなら、ゼリーサプリ「朝のルテイン」を使ってみるのもおすすめ。

こちらは高品質で吸収効率にも優れたルテインが豊富に含まれているので、野菜不足が気になる方でも手軽にルテインを摂取できます。

美味しくて続けやすい、マンゴー風味仕立てになっているのもポイント。

手軽にルテインを摂って目の健康維持に役立てたい方は、毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

 

弱視は大人になってから治る?原因やレーシック治療ができるかを解説

日常生活にも支障が出るといわれる弱視。

普段から見えにくさを感じていたり、自覚症状があるけれど対処法や治療法が分からず対策できないでいたりしていませんか?

この記事では、弱視は大人になってから治るのか、なぜ起こるのかを解説します

 

大人の弱視とは?

大人の弱視は、原因によって2つのタイプに分類されます。

視力検査で悪い結果が出たり、普段からものが見えづらかったりする点は同じですが、それぞれに症状の具合や視力で悩む期間などが違っています。

少し専門的な内容ですが今後の弱視治療、対策の方針を決めるときに役立つので、ぜひ2つの違いを覚えておきましょう。

 

医学的弱視

「医学的弱視(アンブリオピア)」とは、乳幼児期に何らかの理由で視力の発達が阻害され、脳の視覚中枢や視力が十分に発達しなかった状態を指す言葉です。

視覚に関連する部分がしっかりと発達していないため、矯正視力でも1.0以上の数値が出ないのが特徴。

早期に発見し、治療を開始すれば症状を軽減できますが、視力の発達が終わる8歳~10歳を過ぎてしまうと症状の改善は難しいといわれています。

そのため、小さい頃から視力が悪く、さらに矯正器具を使っても十分な視力が出ない場合は、こちらの医学的弱視が影響している可能性があるといえるでしょう。

 

社会的弱視(ロービジョン)

「社会的弱視(ロービジョン)」とは、学校の授業や勉強、私生活などに支障が出るほど視力が低い状態のこと。

原因は大人になってからの目の病気や先天的な病気、事故などさまざまです。

医学的弱視ほど細かく定義されていないため判断が難しいですが、WHOの基準によれば視力が0.05以上0.3未満ならロービジョンに当てはまるとされています。

こちらも、コンタクトや眼鏡を使っても十分な視力が得られないため、快適に過ごすためにはロービジョン方向けの機器やサポートなどが必要です。

 

医学的弱視の原因は?

乳幼児期に何らかの原因によって、視力の発達を阻害されることで起こる医学的弱視。

発達を阻害する原因は病気によるもの、目の向きや屈折の異常などで、基本的な症状は同じですが、治療法や名称がそれぞれ異なるのです。

次は医学的弱視の原因を、原因別の名称や特徴と共に紹介します。

 

斜視弱視

「斜視弱視」とは、右目と左目で向いている方向が違う「斜視」が原因となって起こる医学的弱視です。

斜視がある目は、常に視線から少しズレた方向を向いています。

この状態だと、網膜の中心部分に光が入らないため、発達に必要な刺激が不十分となり視覚の発達に悪影響が出てしまうのです。

治療はアイパッチや眼帯を使って視力の弱い目だけを使う遮蔽治療(健眼遮蔽)の実施、斜視用眼鏡の着用が中心

他の医学的弱視と同様に早期発見で症状の軽減が可能ですが、大人になるまで放置していたケースだと根本治療は難しいです。

 

屈折異常弱視

両目に強い遠視・乱視・近視(屈折異常)がある場合に起こりうるのが「屈折異常弱視」。

特に近くでも遠くでもピントが合いにくい遠視に起こりやすい症状といわれています。

屈折異常があるとしっかりと物を見ることができず、網膜にも刺激が届きにくい状態になっているため、視力の発達にも悪影響が出てしまうのです。

早いうちから矯正用の眼鏡を使えば屈折異常の影響を抑えることもできますが、大人になってからの治療は難しいとされています。

 

不同視弱視

右目と左目の屈折の差が大きいことが原因となって起こる弱視が「不同視弱視」です。

屈折異常弱視と同様に遠視・乱視・近視が原因の症状ですが、こちらは主に片目が弱視眼になります

これは見やすい方の目だけを無意識に使うようになり、屈折が強い方の目は使われなくなるため。

使われない目は成長に必要な刺激を受ける機会が減るので、視力が低い状態になってしまうでしょう。

片目は正常に見えているため、両目を検査しないと分かりにくいのもこの弱視の特徴です。

 

形態覚遮断弱視

「形態覚遮断弱視」は視力が発達する乳幼児期に、何らかの原因で網膜に光が届かなかったために起こる弱視のこと。

まぶたが下がる眼瞼下垂や先天性白内障といった病気のほか、目の病気や弱視の治療に使うアイパッチ・眼帯を眼科医の指示を守らずに使った場合にも起こりえます。

光が全く目に入らない、光の量が大幅に減ることが原因のため、他のタイプよりも発見が遅れると治療の効果が低くなりやすいのも特徴。

子どもの頃の弱視や病気の治療により片目が見えにくい状態になっているなら、この「形態覚遮断弱視」の可能性があるといえるでしょう。

 

社会的弱視(ロービジョン)の原因は?

社会的弱視(ロービジョン)の原因はさまざまで、後天的な病気や先天的な病気、事故などが考えられます。

原因が多岐にわたるため、原因の追求や対策も難しいのが特徴。

しかし、代表的な疾患を知っておくだけでもある程度の予想ができるので、ぜひ知っておきましょう。

次は、社会的弱視(ロービジョン)の原因の代表例を紹介します。

 

緑内障

社会的弱視の原因となる病気が、視野が狭くなる「緑内障」です。

色々なタイプがあり症状も人それぞれのため、確実にロービジョンになるわけではありませんが、発症からの時間や進行の度合いによっては視力が低くなる可能性があります。

特に治療を受けずに長期間放置し症状が進行してしまうと視野が欠けてしまい、さらに視力悪化のリスクも。

加えて失明のリスクもあるため、早期に発見し治療を始められるかが重要な病気といえるでしょう。

中心部分は見えるけれど周囲部分が見えづらい、よく人や物にぶつかるなどの症状がある場合は緑内障の可能性もあるので、早めに眼科を受診するのがおすすめです。

 

糖尿病網膜症

「糖尿病網膜症」とは、糖尿病が原因で網膜に異常が起きたり、眼球内に出血が起きたりする病気です。

こちらも症状が進行するにつれ、視力や視野が失われていくため社会的弱視の原因となります。

徐々に視力が低下していくため、自覚症状を感じにくいのも特徴。

さらに、突然視力や視野が失われるケースもあるほか、重度の緑内障にかかる可能性もあるため、こちらも早期発見、早期治療が重要な病気です。

 

網膜色素変性症

暗いところで見えにくさを感じる「夜盲」と、視野が狭くなる症状の両方を発生する病気が「網膜色素変性症」。

遺伝子の変異が原因と考えられている病気で、症状が進行すると夜盲や視野の欠けに加え、視力障害や色覚異常が起こる可能性もあるといわれています。

治療は根本的な治療法が確立されていないため、薬を使って症状の進行を遅らせるのが中心

視力が大幅に低下している場合は、社会的弱視の方向けの補助器具を使って日常生活の負担を減らしていきます。

 

加齢黄斑変性

網膜の中央にあり視力にも大きく影響する「黄斑」が、加齢によって病的な変化を起こした状態が「加齢黄斑変性」です。

発症してしまうと物が歪んで見えるほか、視野の中央が暗い・欠ける、視力が低下するなどの症状が起こります。

50歳以上の大人の80人に1人が発症するメジャーな病気ですが、他の病気に比べると進行が早く失明になるリスクもあるなど注意が必要な病気です。

 

弱視は大人になってからだと治らない?

医学的弱視の治療は、視力が発達する期間に行わないと効果がありません。

そのため、大人になってからの根本治療は難しいといわれています。

社会的弱視に関しても、欠けた視野や低下した視力が戻らない病気が原因となっているケースが多いため根本治療は難しいでしょう。

もちろん、今後の医療の発展により弱視の根本的な治療法が登場する可能性もあります。

しかし現時点では、できるだけ快適な生活を送れるようにする「ロービジョンケア」のような対症療法的な処置が中心です

大人の弱視に悩んでいる方にとっては残念な情報ですが、ケアを受けるだけでも生活の質を上げられるので、気になる方は自治体や眼科などに相談してみてはいかがでしょうか?

 

大人の弱視はレーシック治療ができる?

大人の弱視はレーシック手術でも治療はできません

医学的弱視は乳幼児期の視力の発達が原因、社会的弱視は網膜や視神経に関連する病気が原因のケースが多いです。

そのため、レンズ部分のみをレーザーで調節するレーシックの手術を施しても、根本的な治療にはつながりません。

屈折の異常に関しては改善が期待できるので、遠視や乱視、近視による見えにくさが気になるのであれば利用を検討してみても良いでしょう。

 

弱視(ロービジョン)の原因となる病気の予防におすすめの栄養素3選

社会的弱視(ロービジョン)の原因となる病気を予防したいなら、目に優しい生活や定期的な検診に加え、予防が期待できる栄養を摂るのがおすすめです。

確実に予防できるというわけではありませんが、発症リスクの軽減には多少の効果が望めるので、しっかりと予防したい人はぜひ毎日の食生活に取り入れてみましょう。

最後に、弱視(ロービジョン)の原因となる病気の対策におすすめの栄養素を紹介します。

 

ビタミン

社会的弱視(ロービジョン)のリスクがある病気を予防したい方におすすめなのが、ビタミン類です。

レバーや緑黄色野菜に含まれるビタミンAには、網膜色素変性の進行をわずかに遅らせる効果が期待できるといわれています。

さらにビタミンAに加え、ナッツ・豆類に豊富なビタミンEと定番のビタミンC、亜鉛を一緒に接種すれば加齢黄斑変性の予防に役立つというデータも。

また、ビタミンBも視神経や粘膜が健康な状態を維持するサポートをしてくれるので、目の健康を維持したいなら積極的に摂ると良いでしょう。

1つのビタミンを多量に接種すると悪影響が出る場合もあるので、ビタミンの種類を意識するよりも、全体のバランスを考えた食事で補うのがおすすめです。

 

ゼアキサンチン

加齢黄斑変性の対策におすすめの栄養素が、緑黄色野菜やとうもろこし、パパイヤに豊富に含まれる「ゼアキサンチン」です。

黄斑部にも多く存在する強い抗酸化作用を持つ色素で、目を老化の原因となる活性酸素から守る働きがあります。

また、紫外線やブルーライトといった活性酸素が発生する原因になる光を吸収してくれる働きも。

加えて、活性酸素による水晶体の酸化から守る役割もあることから、白内障の予防にも役立つでしょう。

体内では合成できない栄養でもあるため、積極的に予防したいなら意識して摂るのがおすすめです。

 

ルテイン

弱視の原因となる加齢黄斑変性の予防に役立つ、もう1つの栄養素が「ルテイン」です。

ゼアキサンチンと似た栄養で「活性酸素や紫外線から目を守る」「体内では合成できない」「色素の1種」という共通点があります。

違いはゼアキサンチンが黄斑部分に多く存在するのに対し、ルテインはその周辺部分に多く存在することです。

そのため片方を優先的に摂るのはもちろん、両方をバランス良く摂ればより加齢黄斑変性を予防する効果が期待できます。

多く含む食材は、ほうれん草やモロヘイヤ、小松菜など。

弱視リスクがある加齢黄斑変性を予防したい、目の老化対策をしたいならこのルテインも積極的に摂ってみてはいかがでしょうか?

 

目の健康にはサプリメントの摂取がおすすめ

大人の弱視は、根本的な治療が難しい症状です。

予防に関しては日頃から目の健康状態を意識しつつ、弱視予防に役立つ栄養をしっかりと摂ることで、ある程度の効果が期待できるでしょう。

しかし、忙しくて栄養を考えた食事ができなかったり、予防に役立つ栄養を含む食べ物が苦手だったりすると、十分に対策できないのではと不安になるもの。

そこでおすすめなのが、ゼリータイプのサプリ「朝のルテイン」

こちらは吸収率に優れた最高級のルテインを含有するサプリで、量も積極的な予防に必要な量よりも多い40mgも含まれています

さらに、ゼアキサンチンも1日の推奨量よりも多い2.4mg以上を含有しているので、野菜不足が気になる人にもピッタリ!

ロービジョンの原因になる病気を予防したい方は、ぜひ毎日の食生活に取り入れて、目の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか?

 

目のアレルギーの種類や治療方法は?アレルギー性結膜炎の対処法も解説

充血やゴロゴロ感、かゆみなどの症状を引き起こす目のアレルギー。

症状が似ていても原因はさまざまなので、病気の種類にあわせた適切な治療を受けることが大切です。

この記事ではアレルギー性結膜炎の症状や種類を紹介したうえで、治療法や対処法もあわせて解説します

 

目の病気「アレルギー性結膜炎」とは

「アレルギー性結膜炎」とは、アレルギー反応によって充血や目ヤニ、異物感などを引き起こす目の病気のことです。

花粉やハウスダストをはじめとしたアレルゲン物質に対して、免疫が過剰に反応することで、さまざまなアレルギー反応が引き起こされます。

ウイルス性や細菌性の感染性結膜炎は急性や一時的な症状が多いですが、アレルギー性結膜炎は治るまでに時間がかかったり、季節ごとに繰り返したりすることも。

日本人の約15%~20%は発症経験があるともいわれており、多くの人が悩まされている病気の1つです。

 

アレルギーによる目の病気の種類

アレルギーによって引き起こされる目の病気には、いくつか種類があります。

充血やかゆみなど似た症状が出ることもありますが、それぞれ原因が違うので、眼科を受診して詳しい検査を受けるようにしましょう。

ここでは、アレルギーによる目の病気の種類について紹介します。

 

季節性アレルギー性結膜炎

季節性アレルギー性結膜炎とは、特定の季節に増えるアレルゲン物質によって引き起こされる目の病気です。

春先に多く飛散するスギやヒノキの花粉が代表的なアレルゲンで、これらの物質が影響して花粉性結膜炎(花粉症)を発症します。

シーズンになると、毎年結膜炎の症状に悩まされている人も多いかもしれません。

原因となる花粉はブタクサやヨモギ、カモガヤなど種類や季節もさまざまです。

毎年同じ季節に症状が出やすいほか、アレルギー性鼻炎を持っている人に多く見られるのが特徴です。

 

通年性アレルギー性結膜炎

通年性アレルギー性結膜炎とは、ハウスダストが原因で引き起こされる目の疾患です。

花粉症の症状に似ていますが、原因となるアレルゲン物質は花粉のように季節的なものでなく、身の回りにあるホコリ、ダニ、カビなど

そのため年間を通して目に症状が出ることが多く、通年性アレルギーとも呼ばれています。

症状の出方に波があることも多く、年間を通して何らかの自覚症状があるかもしれません。

 

春季カタル

春季カタルとは、慢性重症型のアレルギー性結膜炎です。

10歳くらいまでの男の子に見られることが多い症状ですが、大人になってから発症するケースも

春季カタルを患うと、以下のような症状が出ます。

  • 激しい目のかゆみや痛みがある
  • 異物感があって目が開けられない
  • 白い糸状の目ヤニが出る

上まぶたの裏に石垣のような隆起ができるのが特徴で、炎症が強い場合は視力低下を招く可能性もあります。

点眼薬による治療が必要なケースもあるので、症状を感じたら早めに眼科を受診しましょう。

 

アトピー性角結膜炎

アトピー性角結膜炎とは、アトピー性皮膚炎を伴うアレルギー性の結膜疾患です。

年間を通して症状が出やすく、特に目やまぶたのかゆみを感じやすいでしょう。

ほかにも充血や目ヤニ、涙が流れるといった症状が見られます。

また、目の周りに皮膚病変があるケースが多いこともこの病気の特徴。

皮膚病変の影響でまばたきがしにくくなると、角膜の保護作用低下につながるため、角膜びらんなどの角膜上皮障害を起こす恐れがあります。

白内障や網膜剥離などを引き起こす可能性もあるので、早めに眼科を受診しましょう。

 

巨大乳頭結膜炎

巨大乳頭結膜炎とは、コンタクトレンズや眼科手術で使った糸などの異物による刺激が原因で引き起こされる目の病気です。

上まぶたの裏にブツブツした突起がたくさんできるのが特徴で、季節性や通年性のアレルギー性結膜炎と同じような充血やかゆみ、目ヤニが出るといった症状が多く見られます。

なかにはコンタクトレンズが汚れたり、ゴロゴロした違和感があったりするものの、かゆみは感じないといったケースも。

特にコンタクトレンズを使用している人がなりやすいので、定期的に眼科で検診を受けるようにしましょう。

 

目に現れるアレルギー症状

目に現れるアレルギー症状には、以下のような異常が多く見られます。

  • 赤く充血している
  • かゆみがある
  • 異物感がある
  • 目やにや涙が出る
  • まぶたの裏側にブツブツができている
  • 白目がぶよぶよしている

アレルギー性結膜炎の主な症状には、充血やかゆみ、ゴロゴロとした異物感があげられます。

充血には結膜充血と毛様充血の2つがありますが、アレルギー性結膜炎の場合は結膜充血によるものが多いでしょう。

まぶたの裏や白目の周辺が赤くなり、目ヤニや涙が出る場合もあります。

かゆみは結膜が炎症を起こしている時に生じやすくなるでしょう。

実際に目の中に何かが入っていないのに異物感があるなら、角膜や結膜が炎症を起こしている可能性が考えられます。

また、アレルギー症状が出るとまぶたの裏にブツブツができたり、白目がぶよぶよしたりする結膜腫脹を引き起こすことも。

いずれの場合も自己診断は難しいので、気になる症状がある人は早めに眼科を受診することが大切です。

 

目のアレルギーの治療方法

目の充血やゴロゴロ感などの症状を感じていると「どうやったら治る?」「眼科ではどんな治療をするんだろう?」と不安になりますよね。

目のアレルギーには、点眼薬や内服薬、注射などを用いた治療方法が基本です。

ここではアレルギー治療に用いられる点眼薬について、詳しくチェックしてみましょう。

 

抗アレルギー点眼薬

抗アレルギー点眼薬は、アレルギー反応を引き起こす物質を抑制し、症状を抑えるために用いられる治療方法です。

点眼薬の代表的な種類は2つ。

1つ目はヒスタミンなどの化学伝達物質が出るのを抑制する、ケミカルメディエーター遊離抑制点眼薬。

そして2つ目はヒスタミンが知覚神経や血管などに作用することを抑える、抗ヒスタミン点眼薬です。

季節性アレルギー性結膜炎の場合は、症状が出る前から使い始めることで、目の不快な症状を和らげる効果が期待できるでしょう。

 

ステロイド点眼薬

目のアレルギー症状が強かったり、角膜に傷ができていたりする場合にはステロイド点眼薬が使用されることがあります。

ステロイド点眼薬は効果が強く、アトピー性皮膚炎がある場合にはステロイド剤軟膏を使って、目の周りを治療することも。

高い効果が期待できますが、眼圧が上がるなどの副作用もあるので、できるだけ短期間の使用にするなどのコントロールが必要になるでしょう。

 

免疫抑制剤点眼薬

抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬などの治療をしても、あまり回復が見られない場合には、免疫抑制剤点眼薬が用いられるケースもあります。

特に慢性重症型のアレルギー性結膜炎である、春季カタルの治療に使われることが多いようです

免疫抑制剤点眼薬を使った治療とあわせて、生活習慣改善などの指導が行われることもあるでしょう。

 

アレルギーから目を守る対処法

目のアレルギー症状を防ぐためには、日頃の対策やセルフケアが大切です。

症状の元凶となっているアレルゲン物質の検査をして、必要に応じて点眼薬などの治療を受けましょう。

また、できるだけアレルゲン物質を避けたり、コンタクトレンズの正しい使い方を心がけたりすることも大切です。

それでは最後に、アレルギーから目を守る対処法について紹介します。

 

花粉の対策

花粉が原因の季節性アレルギー性結膜炎の場合は、花粉対策を万全にしましょう

花粉が多く飛ぶ季節には飛散情報をチェックして、外出時にはマスクやメガネ、ゴーグルなどを着用するのがおすすめです。

外出先から戻ってきたら、家に入る前に服についた花粉をしっかり払って、手洗い、うがい、洗顔をして顔についた花粉を洗い流します。

また、花粉が多い季節はできるだけ窓を閉めるようにして、洗濯物を室内干しにすることで、外から花粉が入ってくるのを防げるでしょう。

ほかにも空気清浄機を使ったり、加湿器で湿度を保ち花粉が舞い上がらないようにしたり、さまざまな工夫で症状緩和の効果が期待できます。

 

ダニ・ハウスダストの対策

ダニ・ハウスダストが原因の通年性アレルギー性結膜炎の場合は、できるだけアレルゲンを取り除くことが大切です。

こまめに掃除をするだけでなく、部屋にカーペットや絨毯、布製品などを可能な限り置かないようにして、ほこりがたまりにくい室内環境を目指しましょう

ベッドシーツや布製のソファカバーなどはこまめに洗濯して、布団やカーテンも定期的に丸洗いするのがおすすめです。

部屋の通気を良くして、除湿器で湿度を下げることで、ダニやカビも対策できるでしょう。

犬や猫などの動物やダニにアレルギー反応がある場合は、室内でペットを飼うのもよく考えた方が良いかもしれません。

 

コンタクトレンズの対策

コンタクトレンズを使用している場合は、いつも清潔に保つようにしましょう。

レンズに汚れがついていると、アレルギー性結膜炎の症状が強く出る場合があります。

コンタクトレンズが汚れやすい人は、使い捨てのワンデータイプを使ったり、ソフトレンズより異物や傷が付きにくいとされるハードレンズを使ったりするのも良いかもしれません。

それでも症状が気になる場合は、コンタクトレンズの装着を一時的に控えてメガネで過ごすなどの工夫をしましょう。

また、レンズ装着時に市販の目薬を使う場合は、防腐剤が入っていない人工涙液がおすすめです。

カップに洗浄液をためて目を洗うタイプの洗眼薬は、まぶたやまつ毛についた花粉や汚れなどが目に入る可能性があるので注意してください。

 

目のアレルギー予防にはセルフケアも大事

目のアレルギーには、季節性や通年性などさまざまな種類があります。

治療には点眼薬などが用いられますが、不快な症状からデリケートな目を守るためには毎日のセルフケアが何よりも大切です

花粉シーズンには対策を徹底したり、こまめに掃除をしてハウスダストが発生しにくい室内環境に整えたりすることで、つらい症状を軽減できるかもしれません。

普段からコンタクトレンズを使っている人は、日頃から清潔に保つことを心掛け、症状が気になる場合は一時的に使用を控えることも考えてみてくださいね。

 

弱視とは?原因別の治療法や子供のスマホの見過ぎによる影響を解説

子供の見え方や視力が気になっていたり、もしかして弱視なのではないかと不安になっていたりしていませんか?

小さい子は自分で見え方を伝えることが難しいため、具体的な症状や原因などが分からないと、なかなか判断できません。

この記事では、弱視とはどんな症状なのか、原因や治療方法とあわせて紹介します

 

弱視とは?

弱視とは「幼少期の目のトラブルや外的要因により視力がうまく発達しなかった状態」のことで、眼鏡やコンタクトレンズを使っても視力を矯正できません。

「裸眼の視力が悪いこと」を意味する言葉として使われることもありますが、医学的には「矯正しても1.0以上の視力がでないこと」も条件に含まれます。

通常、人間の視力は0歳から成長をはじめ、6歳〜9歳ほどの時期に完成するもの。

しかし、この時期を目のトラブルを抱えたまま過ごしたり、視覚的な刺激が足りなかったりすると、視力の発達に悪影響が出ます。

この悪影響を放置し、視力の発達が不十分になってしまうと医学的な「弱視」になり、後の視力障害の原因となるのです。

放置したケースをみると恐ろしい症状に思えますが、早期に発見して弱視治療を進めていけば症状の改善も十分に期待できます

そのため、日頃からお子様の様子をしっかりと観察し、気になる症状がある場合は早めに眼科を受診することで十分に対策できる症状といえるでしょう。

 

弱視の原因とは?

一言に弱視といっても、原因はさまざまです。

目の状態や環境によっても変わってくるため判断は難しいですが、代表的な原因を知っておくだけでも早期発見に役立つので、ぜひ覚えておきましょう。

次は、弱視の原因を紹介します。

 

屈折異常弱視

強い遠視や乱視、強度近視が原因となって起こる弱視が「屈折異常弱視」です。

屈折異常(遠視、乱視、強度近視)により、うまくピントが合せられず視界がぼやけてしまうことで視力の発達が阻害される症状で、特に遠視に多いといわれています。

治療方法は、目に合ったメガネを装着して屈折を矯正するのが一般的。

矯正のタイミングが遅いと効果は薄くなりますが、早めに対策することで視力の発達を促すことができるでしょう。

 

不同視弱視

「不同視弱視」は遠視や乱視、近視の強さが左右で違う、もしくは片側だけに屈折異常があることが原因で起こる弱視です。

左右の見え方の差が原因で、見やすい目だけを使うようになったために起こるのが特徴。

使われない目は成長に必要な刺激を十分に受けられないため、発達が不十分となり弱視になります。

治療法は「屈折異常弱視」と同じくメガネを使った矯正が中心。

矯正だけで不十分な場合は、アイパッチや眼帯を使って普段使わない目で見る訓練「健眼遮閉」も行われます。

 

斜視弱視

左右の目が違う方向を向いて見える「斜視」が原因となって起こる弱視が「斜視弱視」です。

斜視の状態では光を網膜の中心で捉えられないため、視力の成長に必要な刺激を得にくくなります

症状によっては問題がない場合もありますが、それでも刺激不足になりやすいため全体的に弱視のリスクは高いといえるでしょう。

また、見た目には分からない程度の斜視が影響する場合も多いため、他のタイプよりも見過ごされるケースが多いのも特徴です。

治療は遠視や乱視が原因の斜視の場合は、メガネを使った矯正や健眼遮閉、その他の原因の場合は原因に合った治療が進められます。

 

形態覚遮断弱視

「形態覚遮断弱視(けいたいかくしゃだんじゃくし)」は、何らかの要因で光の刺激が遮断されることで起こる弱視です。

先天性の病気が原因で起こるケースが多いですが、後天的な目の疾患のほか、アイパッチや眼帯によって光を遮断した場合にも起こる可能性があるといわれています。

治療は、疾患を取り除くことが中心。

視力低下があった場合には、他のタイプと同様にメガネや健眼遮蔽といったスタンダードな弱視治療法を進めていきます。

 

子供の弱視に特徴はある?

子供の弱視には以下のような特徴があります。

  • ボール遊びのような、距離感が必要な遊びが苦手
  • よく物にぶつかる
  • 転びやすい
  • ぬり絵やお絵かきで、枠からはみ出してしまうことが多い
  • 物を見るときに頭を傾けたり、目を細めたりしている
  • 小さいものを取れない、ご飯をよくこぼす
  • 文字を読むのが苦手、もしくは読むのを嫌がる
  • テレビや絵本を観るときに、顔を近づけてしまう
  • 物を見るときに、片目をつぶっていることがある
  • あごを上げて物を見ている
  • 集中が続かない、飽きっぽい

これらの特徴は他の病気・症状でも起こりうるため、当てはまったからといって確実に弱視とはいえません。

しかし、視力の成長に何らかの影響が出ている可能性もあるので、気になる場合は早めに眼科医に相談しましょう。

また、近視や遠視、乱視といった屈折異常、その他の病気・症状の早期発見にもつながるので、受診を迷っている方は特徴があてはまるか確認してみてください。

 

弱視の検査方法は?

健康状態の確認や早期発見のためにも検査を受けさせたいけれど、どのような検査を受けるべきか分からないという方も多いのでしょう。

弱視の検査方法には、検査場所や対象年齢ごとにいくつかの種類があります。

それぞれに検査内容ややり方、料金などが違っているので、ご自身のスケジュールやお子様の好みに合った方法を選びましょう。

 

3歳児健診での視力検査

弱視の早期発見に役立つのが、3歳児健診の視力検査です。

自宅に送られてきた検査キットを使う一次検査と、検査会場で視力検査を受ける二次検査の2種があり、一次で問題があった場合は二次に進む仕組みになっています。

特に重要なのが、自宅で行う一次検査

家で実施するためつい気が緩んでしまいがちですが、弱視やその他の異常を早期に発見するためにも測定方法や距離が正しいか確認しながら進めましょう

また、上手く測れなかった、気になる症状があるなどの場合は、二次検査を利用するのもおすすめです。

 

眼科でのスクリーニング検査

眼科でのスクリーニング検査(屈折検査)でも、弱視を検査することができます。

スクリーニング検査とはカメラのような機器を子供に見てもらい、屈折異常や斜視の有無を客観的に検査する方法です

偽陽性が多い点はデメリットですが、その分感度が高いのでしっかりと屈折異常や斜視の測定ができるでしょう。

対象年齢は6ヶ月〜5歳と幅広いので、3歳児検診の前に検査しておきたい方にもおすすめ。

保険の対象にならないケースが多いですが、1回の料金が1000円以下と安く、小児科で受け付けている場合もあるので、気になる方は気軽に利用してみてはいかがでしょうか?

 

スマホが弱視や視力低下の原因に?

長時間の使用は、心身の健康や視力に悪影響があるといわれるスマホ。

子どもが夢中になって観てくれることも多いのでつい与えてしまいがちですが、悪影響がないか不安な方も多いのではないでしょうか?

最後に、スマホが弱視や視力低下の原因になるのかどうかや、使いすぎによる悪影響について紹介します。

 

長時間使用による内斜視

スマホの長時間使用で起こりうるのが、弱視の原因となる内斜視です。

まだ調査段階のため医学的な根拠は少ないですが、スマホの小さな画面を見続けることで急性の内斜視になる可能性があるという研究結果が発表されています。

また、スマホをよく使う子どもや若者に急性内斜視が増えているというデータもあるため、長時間の使用にはリスクがあるといえるでしょう。

眼球運動が不安定で視力が発達途中の乳幼児では、より悪影響が強い可能性もあるので長時間の使用は避けるのがおすすめです

「2歳〜4歳であれば1日1時間未満、2歳未満は推奨しない」という、WHOが発表したスクリーンタイムの目安もあるので、スマホの見過ぎを避けたい方はぜひ参考にしましょう。

 

ブルーライトによる視力低下

スマホの画面が発するブルーライトには、視力低下を招く可能性があるといわれています。

こちらも研究段階のため様々な意見がありますが、刺激が強いブルーライトを長時間目に入れるのは目の健康に良いとはいえないでしょう。

また、画面を長時間集中して見るクセや近くで見るクセがつくと、弱視の原因になる近視になるリスクも

ブルーライトやクセによる視力低下を防ぐためにも、子供のスマホ使用時間や画面との距離には注意を払うようにしましょう。

 

弱視や視力低下から子供の目を守ろう

弱視や視力低下から子供の目を守るためには、日頃の行動をしっかり観察し、異変を感じたら早めに検査を受けるのがおすすめです。

特に弱視は、早期に治療を開始すると影響を抑えやすい症状なので、気になったら眼科を受診しましょう。

スマホやテレビによる視力低下が気になるなら、基本の対策に加え、ルテインを意識したメニューを取り入れるのもおすすめ

ルテインとは、目をブルーライトから守る効果や目のアンチエイジングが期待できる成分で、ブロッコリーやほうれん草、ニンジンなどの野菜に含まれています。

しかし、子供が緑黄色野菜をなかなか食べてくれない、今の摂取量で足りているか不安というご家庭も多いでしょう。

そこでおすすめなのが、ゼリーサプリ「みんなでルテルテ」です。

高品質で吸収にも優れたルテインを1粒で10mg、ほうれん草に換算すると約220g分含んでいるサプリなので、野菜が苦手なお子様でも効率良くルテインを摂取できます。

また乳酸菌も豊富に含んでいるほか、82種類の野菜・果物から作った発酵エキスも含有しているので、身体の健康維持もサポートしてくれます。

マンゴー風味のスティックゼリーで、美味しく続けやすいのもポイント。

お子様の目の健康を守りたい、健やかに毎日を送ってほしい方は、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

目薬は差しすぎると良くない?副作用や一日何回の点眼が正しいか頻度を解説

目の乾燥や不快感が気になって、1日に何度も目薬を差している方も多いのではないでしょうか?

しかし何度も使っていると、差しすぎていないか、悪影響はないかと不安になりますよね。

この記事では、目薬の差しすぎが良くない理由や正しい点眼方法を紹介します。

 

目薬を差しすぎると良くない理由

目薬は他の薬品よりも薬を使っている感覚が少なく、気軽に差してしまいがちです。

しかし、なかには差しすぎると目の健康に悪影響を及ぼす副作用があるものや、全身症状を悪化させるリスクがあるものも。

はじめに目薬を差しすぎると良くない理由を解説します。

 

喘息や心不全の悪化の可能性がある

緑内障向けの点眼薬として有名な「β遮断薬(医療用医薬品名:チモプトール・ミケランなど)」の差しすぎは、喘息や心不全を悪化させる可能性があります。

もちろん国に承認された点眼薬なので安全性は高く、医師が処方するときには喘息や心不全の有無などもしっかりと確認するので、正しく使えば悪化のリスクは低いです。

しかし差しすぎてしまうと、薬の成分が全身に回りやすくなり、無自覚に患っていた喘息や心不全が悪化する可能性もあるので注意しましょう

他の目薬を使用する場合も、多量に点眼することで思わぬ副作用を招く可能性があるので、用法用量をしっかり守ることが大切です。

 

角膜が荒れやすくなる

角膜が荒れやすくなるのも、目薬の差しすぎによるデメリットです。

主に清涼化剤や防腐剤が含まれた市販の商品、防腐材入りの治療薬で発生します

健康な人が適量を使用するのであれば問題ありませんが、差しすぎてしまうと目の保護機能の低下を招き、角膜が荒れやすくなります。

また、ドライアイで目の表面に傷がついている人が頻繁に目薬を使うと、症状や傷を悪化させてしまい角膜の病気にかかりやすくする可能性も。

目の疲れや乾きを感じるとつい差したくなってしまいますが、目の健康を悪化させる可能性もあるので、使用する量や点眼回数は必ず守りましょう。

 

目の表面の3層構造が崩れることがある

目の表面の3層構造が崩れることがあるのも、目薬を差しすぎが良くない理由の1つです。

目の表面には「水分の蒸発を防ぐ油層・目の表面に栄養を送ったり細菌の感染を予防したりする水層・涙を安定させるムチン層」の3つの層があります。

健康な状態であれば3つの層は適度なバランスを保っていますが、目薬を使いすぎると抗菌成分や油分が流れてしまい、3層構造が崩れる原因となります

さらに、3層構造が崩れた状態が続くと目の乾きや異物感などにつながったり、目の表面に雑菌などがつきやすくなって病気にかかるリスクが高まったりするので注意しましょう。

目の不快感を改善するための点眼が、症状を悪化させるきっかけになってしまうのです。

 

目薬の正しい使い方

差しすぎによる副作用のリスクを減らして効果を発揮しやすくしたいなら、目薬の正しい使い方を覚えるのがおすすめです。

正しい使い方と聞くと難しく感じるかもしれませんが、簡単なコツや注意点を覚えるだけなので、ぜひ気軽に取り組んでみましょう。

次は、目薬の正しい使い方を紹介します。

 

差し方

目薬の差し方は、基本の点眼とげんこつ法の2種類が定番です。

どちらも薬液を直接目に入れるのは同じですが、点眼のしやすさや手の使い方が異なるので、好みの方法を選んで実践してみましょう。

 

基本の点眼

下まぶたを軽く引いてから差すのが、基本の点眼方法です。

まずは、手をせっけんと流水を使ってしっかり洗いましょう。

次に目薬を持っていない方の手で下まぶたを軽く引いて、目薬を差しやすい状態にしながら1滴ずつ確実に点眼していきます。

このとき、点眼容器の先が目の周辺やまつ毛に触れてしまうと、薬液に雑菌が繁殖する原因になるので、目薬と目の間に一定の距離を保って点眼しましょう。

失敗した場合は、目を閉じる前にすぐに拭き取って、なるべく薬が目に流れないようにするのがおすすめです。

正しく点眼できたらまぶたを閉じて、目から溢れた点眼液をティッシュやガーゼを使って拭き取りましょう。

最後に、まぶたを閉じた状態か、目頭を指で押さえた状態で1分〜5分ほどたてば、基本の点眼は完了です。

 

げんこつ法

げんこつ法は、基本の点眼が難しい方、点眼容器がまつ毛や目と接触するのが怖い方におすすめの方法です。

手順は基本の点眼と同じで、薬液を点眼するときの手の使い方のみ異なります。

まずは、容器を持たないほうの手をげんこつ(グー)の状態にして、目の少し下に当てます。

手を当てたらそのまま軽く下に引き、下まぶたをひっぱります。

最後に、容器を持った手を顔に当てたげんこつの上に置き、目薬を差せば完了です。

げんこつ法は容器を持つ手の安定性が高く、まつ毛や目と一定の距離を保ちやすいので、目薬の差し方に不安がある方はこちらの方法を試してみましょう。

 

回数・量

目薬は1日に4回、多くても5回〜6回に留めるのが基本です。

これ以上差してしまうと差しすぎになり、デメリットや副作用が発生するリスクが高まるので注意しましょう。

量に関しては、医師や薬剤師からの指示がない限り、基本的に1回につき1滴が適量です。

これは、大人が涙を溜め込める量が30マイクロミリリットル前後なのに対して、目薬の1滴も30〜50マイクロミリリットルとなるように作られているため。

1滴の量が涙を溜められる量よりも多いので、目に薬効成分を届け潤いをプラスする目的なら1滴で十分な効果を発揮します。

薬の種類や治療内容によって適正回数・量は変化しますが、薬剤師や眼科医の指示がないなら1滴を1日4回ほどに留めるのがおすすめです。

 

使用期限

目薬には、未開封時と開封後の2つの使用期限があります。

未開封時の使用期限はパッケージに記載されているので、簡単に確認できるでしょう。

もう一方の、開封後の使用期限はパッケージに記載されていないため、開封した日から計算することになります。

人工涙液や使い切りタイプのような防腐剤フリーのものなら開封から7日〜10日、防腐剤入り点眼薬なら2ヶ月〜3ヶ月ほどが目安です。

この期間を過ぎると、薬剤の劣化や雑菌の繁殖により目薬の効果が損なわれるため、未開封時の使用期限や残量に余裕があっても破棄することをおすすめします。

また直射日光や湿度・気温など、保存状態によっては早く劣化が進む場合もあるので、未開封でも沈殿物や濁りが発生しているなら、その点眼薬の使用は避けましょう。

 

目薬の差しすぎ以外の注意点

正しい使い方の次は、差しすぎ以外の注意点をチェックしていきましょう。

目薬には差し方や期限、量だけでなく、差す前に気をつけることや併用に関する注意点もたくさんあります。

次は、目薬の差しすぎ以外の注意点を紹介します。

 

複数の目薬を使う際は間隔をあける

複数の目薬を使う際は、最初の点眼から5分以上あけるようにしましょう。

点眼液は比較的早く吸収されますが、それでも5分程度の時間はかかります。

そのため、5分以内に次の目薬を差してしまうと、1回目の薬液が流され効果が十分に発揮されなくなってしまいます。

また、1回目の薬液が残った状態で点眼すると、2回目の薬液の濃度や量に悪影響が出る可能性もあるでしょう。

2種類以上を使うメリットをなくすばかりか治療の進みも遅れる可能性があるので、複数の目薬を使うなら間隔をあけてから差すのがおすすめです。

 

複数の目薬を使う場合は順番を守る

目薬はタイプによって差す順番が決まっています。

この順番は薬剤の効きに大きく影響するので、なるべく順番を守るようにしましょう。

基本は通常の水性タイプ→濁りのあるタイプ→体温や涙と反応してゲル化するタイプ→軟膏の順です。

似たタイプを複数使う場合は、刺激が強いものや良く効かせたいほうを後に点眼すると、期待する効能を得やすいとされています。

薬剤師や眼科医から指示があった場合は、指示通りの順番で点眼してください。

眼科の治療以外で複数タイプを併用することは少ないですが、処方されたときに役立つのでぜひ覚えておきましょう。

 

コンタクトレンズをしたまま目薬を差さない

多くの目薬は、コンタクトレンズを着用したままの使用には対応していません。

なぜならコンタクトレンズ(特にソフトタイプ)は、薬効成分や防腐剤を吸収しやすい構造を持っているから。

そのため着けたまま点眼すると、本来は吸収もしくは排泄されるはずの成分が目に残ったり、場合によってはレンズ本体や目に悪影響を与えたりする可能性もあります

特に防腐剤が吸収されて長く残ってしまった場合は、差しすぎと同じような副作用が出るケースも考えられるので、目薬をする前には必ずコンタクトを外しましょう。

もちろんコンタクトを付けたまま使用できる製品もあるので、そのまま点眼したいならこのタイプを選ぶようにしてくださいね。

 

目薬を差しすぎずに涙の量を増やす方法

目薬の差しすぎをやめたいけれど、やめるとドライアイ特有の不快感や乾きが辛いという方も多いのではないでしょうか?

実は目薬以外にも、目の疲れや乾燥を軽くするケア方法はいくつかあります。

どれも手軽に実践できる方法なので、ぜひ毎日の生活に取り入れてみましょう。

 

意識してまばたきをする

手軽に涙を増やして目の乾きの対策をしたいなら、意識してまばたきをする習慣を取り入れましょう。

とても簡単な方法ですが、自然な涙の分泌を促進し、目の負担を軽減する効果が期待できます。

特にデスクワーク中のまばたき回数は普段の1/4まで減るとも言われているので、通常の倍以上の回数まばたきをするイメージがおすすめ

余裕があるなら1時間に1回ほど「上を意識しながら少し強めに目を閉じる・下まぶたを意識しながら目をすぼめる運動」を取り入れると、より効果を感じられるでしょう。

集中しているとつい忘れてしまいますが、ドライアイの不快感の軽減や目の健康のためにも意識してまばたきを増やしてみてはいかがでしょうか。

 

マッサージをする

目のまわりのマッサージも、涙の量を増やす効果が期待できるケア方法です。

まず眉間の中心部分に両手の薬指と中指を置いて、小さな円を描くようにマッサージしていきます。

次に眉頭から眉尻に向かって、1部分3秒を目安に揉みほぐしていきましょう。

眉が終わったら「目尻とこめかみの間のくぼみ・目の下の骨の真ん中・目頭の骨のくぼみ」を順に揉んでいけば1セット完了です。

セットの目安は忙しいときなら数回、余裕があるなら1日10セット〜20セットを目安に行うと効果を実感しやすいでしょう

まばたきよりも手間はかかりますが、目のまわりの血行が良くなり涙の量も増えやすくなるので、目の乾きや疲れに悩んでいる人に特におすすめの方法です。

 

まぶたを温める

目の乾きを感じている方におすすめなのが、まぶたを温めるケアです。

やり方はシンプルで、40度ほどに熱したホットタオルを10分ほど目の上に乗せるだけ

より手軽に温めたいなら、市販のカイロタイプやレンジ式、電子タイプのアイマスクを使うのもおすすめです。

目のまわりの血行が良くなるのはもちろん、油分を分泌する器官の詰まりの軽減や涙の質を改善にも効果が期待できるので、目の乾きが気になる方はぜひ試してみましょう。

 

目の健康にいい食事を摂る

目薬の差しすぎにはもちろん注意が必要ですが、目のトラブルを対策したいなら目の健康にいい食事を心がけましょう。

おすすめは

  • DHAやEPAが豊富な青魚
  • ビタミン類が豊富な野菜
  • 亜鉛を含む魚介類
  • ビタミンB群やビタミンEが豊富なナッツ類

などを含んだバランスの良い食事。

1つの食材ばかり摂ると栄養が偏ってしまいますが、バランス良く取れば目の血行や粘膜の状態の改善に役立つでしょう。

また、抗酸化作用に優れたアスタキサンチンを含む甲殻類や紅鮭、ゼアキサンチンが豊富なスピルリナ、パプリカなども目の健康維持をサポートしてくれると言われています。

酸化ストレスによる目の老化や乾燥の対策をしたいなら、抗酸化物質のルテインを含むほうれん草やブロッコリーを積極的に摂ると良いでしょう

特定の食材が苦手、全てをバランス良く摂るのが難しいなら、サプリメントを併用するのもおすすめです。

 

目薬は差しすぎに注意して正しく使おう

目薬の差しすぎは効果が上がるわけでもなく、ただ副作用のリスクを高めてしまう行為です。

気になる症状があるとつい差したくなってしまいますが、目の健康を守るためにも正しい使い方をするようにしましょう

ドライアイや目の不快感、疲れなどを軽減したいなら、ビタミン類に加えて抗酸化作用の強いルテインやゼアキサンチンを摂るのがおすすめです。

ゼリータイプのサプリ「朝のルテイン」なら、最高品質かつ吸収にも優れたルテインを手軽に接種できます。

十分量と言われる15mg〜20mgよりも多い40mgが配合されているので、野菜が不足しがちな方でも効率よくルテインを摂取できるでしょう。

さらに、抗酸化作用に優れたゼアキサンチンを2.4mg以上含有しているのもポイント。

目の健康を維持して健やかな毎日を送りたい方は、ぜひ毎日の食生活にこのサプリを加えてみてはいかがでしょうか?

 

目の前に白いモヤが見える?白いもやもやが動く・視界がぼやける原因を解説

「最近視界に白いモヤが見える」「目の前がもやもやが動いている気がする」と不安に思っている人もいるかもしれません。

重大な病気が隠れている場合には早めの治療が大切です。

この記事では、目の前に白いモヤがかかる原因や治療法などについて解説します。

 

目の前の白いモヤが動く原因

目の前の白いモヤのようなものが動いたり、もやもやしたゴミのような浮遊物が見えたりする原因は何なのでしょうか?

白いモヤが見える原因の1つとして考えられるのが「飛蚊症(ひぶんしょう)」です。

まずはこの飛蚊症について、生理的と病的に分けて解説します。

 

生理的飛蚊症

目の前に白いモヤが見える原因は、生理的飛蚊症かもしれません。

生理的飛蚊症は、主に加齢によって発症します。

年齢を重ねることで硝子体と呼ばれるゼリー状の物質に濁りが生じてしまい、その濁りが影のように見えるのが飛蚊症の症状です

老化現象の1つですが、年齢が若くても強度の近視の人は生理的飛蚊症になることもあるでしょう。

また母胎内で眼球が作られる時に、硝子体内に血管のなごりが残ってしまうと、生まれつき飛蚊症の症状が出るケースも。

生理的飛蚊症の場合は特に治療の必要はなく、ほとんどの人が時間の経過とともに慣れていくので放置しても大丈夫でしょう

しかし、重い眼病が隠れている可能性も完全には否定できません。

生理的か病的かの判断は自分ではできないので、症状を自覚したら早めに眼科を受診しておくと安心です。

 

病的飛蚊症

病的飛蚊症とは、目の病気が原因で発症する飛蚊症のことです。

飛蚊症を初期症状とする病気には、網膜裂孔や網膜剥離、硝子体出血、ぶどう膜炎などがあります

これらの病気だった場合、症状を放置していると視力低下や視野欠損、失明などの可能性があるため、いずれも早期治療が肝心です。

「目の前の白いモヤのせいで、どんどん見えにくくなってきた」「浮遊物の数が増えたり、大きくなったりしている」という場合には、病気が進行している可能性があります。

できるだけ早く眼科医による検査を受けて、適切な治療を受けるようにしてください。

 

視界に白いモヤがかかる・ぼやける原因

視界に白いモヤがかかったり、目の前がぼやけて見えたりするのは、目の病気が原因かもしれません。

ここでは白いもやもやがかかったり、視界がぼやけたりする原因を、それぞれの治療方法とあわせて紹介します。

 

白内障

白内障とは、目の中でレンズのような役割を持つ水晶体が白く濁ってしまう病気です。

視界が白く濁ったりかすんで見えたりするほか、まぶしさを感じる、ピントが合わせにくく物が二重に見えるなどの症状が現れます。

これは紫外線などの影響で発生した活性酸素が、水晶体内のタンパク質を変性させて濁りが生じるのが主な原因です。

老化現象の1つでもあり、80歳以上になるとほとんどの人が症状を感じていると言われています。

加齢のほかに、アトピーや薬剤の副作用、糖尿病の合併症、目に強い圧迫や衝撃が加わったことなどが原因で、若い人が白内障になるケースもあるでしょう。

 

治療方法

軽度の白内障の場合は、薬の服用によって進行を抑えることができます。

ただし、低下してしまった視力や濁った水晶体の治療については、服薬のみで回復することはできません。

治すには手術を受ける必要があります。よほどのことがない限りは日帰りでの治療が可能です。

白内障手術ではまず角膜を切開して水晶体を超音波装置で細かく砕き、そして吸引除去を行ったあと人工の眼内レンズを挿入すれば手術完了です。

ほとんど痛みがないケースが多く、年間100万人以上もの人が受けています。

 

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎は、眼球全体を覆うぶどう膜という組織が炎症を起こす病気です。

たくさんの血管が張り巡らされたぶどう膜に細菌が入り込むと、目の前に白いモヤが見えたり、痛みや充血が起こったりします。

片目または両目に出ることもあり、症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すケースもあるでしょう。

原因となるのは細菌ウイルス真菌寄生虫などで、全身性の免疫疾患によって発症する人もいます。

 

治療方法

ぶどう膜炎の治療では、原因疾患の見極めが大切なポイントです。

原因疾患や体の状態に合わせて、点眼薬や薬による治療が行われます。

白内障や緑内障、黄斑浮腫、黄斑変性などの合併症を引き起こすことがあるので、早めに眼科を受診するようにしてください。

またぶどう膜炎は治療後も再発するケースがあるので、定期健診を受けることをおすすめします。

 

網膜剥離

網膜剥離も視界に白いモヤがかかる・ぼやける原因として考えられる眼病の一つで、眼球内の硝子体が変化して、網膜が分離することで生じる病気です。

硝子体がしぼんでしまうと、それに引っ張られるように網膜に穴があいてしまいます。

網膜にあいた穴に硝子体液が入ることで網膜の剥離が進み、放置していると網膜の視細胞が死滅して視力障害が残る可能性もあるでしょう。

中高年の人が発症した場合は、目の上から雨水のような黒いものが滴り落ちてくるように感じたり、カーテンのように部分的に視覚を遮っているように見えたりします。

若い人の場合は症状の進行が比較的ゆるやかなことが多いです。

目になんとなく違和感を覚えたら、網膜剥離の初期症状かもしれません。

 

治療方法

網膜剥離は、レーザー手術によって治療します。

網膜に穴があいている状態で、その周りに剥離している部分がない場合は、レーザー治療で網膜の接着力を増加させて病気の進行を予防できることも。

完全に網膜剥離が認められた場合は、手術によって眼球の外側から補強剤を当てたり、眼球内から硝子体を取り除き、網膜下液を吸引して網膜を元の位置に戻したりする処置が行われます。

手術方法はその人の年齢や進行状態から決定され、1週間~2週間ほどの入院期間が必要なケースが一般的です。

 

ドライアイ

目の前に白いモヤが見えるのは、ドライアイが原因の可能性もあります。

ドライアイとは、涙の量が少なくなったり、涙の質が変化して目の潤いを保つことが難しくなったりする病気です。

ドライアイになると、瞳の渇きやかすみ目、ゴロゴロとした異物感、視力低下、眼球の痛みを感じることも。

目の表面が乾燥して傷つきやすくなってしまうため、炎症を起こす可能性もあるでしょう。

ドライアイになる主な原因には、

  • 長時間過ごす場所の乾燥
  • まばたきの減少
  • 花粉症などのアレルギー
  • コンタクトレンズの使用
  • 加齢

などが挙げられます。

 

治療方法

ドライアイの治療としては、点眼薬が一般的です。

目に潤いをあたえるために涙と同じ浸透圧の人口涙液が使われるほか、眼球の表面をなめらかに覆う役割をもつムチンを生成する成分を含んだ点眼薬が使われることも。

日常生活では意識的にまばたきの回数を増やしたり、加湿器などで室内の湿度を保ったりすることが効果的と言われています。

点眼や環境改善でもあまり変化が見られない場合には、涙が鼻に流れ出る出口“涙点”をふさぐ治療「涙点閉鎖術」が行われることもあるでしょう。

 

眼精疲労

眼精疲労は、目を酷使したり乾燥した環境で長時間過ごしたりすることで起こります。

目に大きな負担がかかった状態となり、視界がもやもやとかすむ、眼球が痛むなどの症状が現れることも。

また首や肩の凝り、頭痛、倦怠感、吐き気、手足のしびれなどを引き起こしてしまう可能性もあるでしょう。

特に乾燥したオフィスで過ごしている人や、パソコンやスマホ画面を長時間見続けることが多い人に見られる症状です。

眼精疲労になる大きな原因には、まばたきの減少や、同じ画面を見続けることでピントを調節する筋肉が疲れてしまうことなどが挙げられます。

 

治療方法

眼精疲労の治療には、目の乾燥を防ぐ人工涙液などの点眼薬が使用されます。

日常生活では、意識的にまばたきの回数を増やす、加湿器を使うなどの対策を取り入れるのがおすすめです。

またパソコンやスマホを長時間使う場合は、こまめに休憩をとることも大切。

しばらく目を閉じて休ませたり、ホットアイマスクでまぶたを温めて血行を促したりするのも良いでしょう。

 

目の前の白いもやもやが増えた・濃くなったら

目の前の白いモヤが増えた、濃くなったなど、以下のように見え方に変化があった場合は早めに眼科を受診してください。

  • 目の前の白いモヤの数が増えた
  • 白いモヤが濃くなってきた
  • 視界が見えづらくなってきた
  • 視界の一部が欠けている
  • 白いもやもやが目の動きにあわせて動かない

生理的飛蚊症であれば、基本的に治療は必要ありません

しかし、生理的飛蚊症か病的飛蚊症かどうかをセルフチェックで判断することは不可能です。

以前に生理的飛蚊症と診断されていたとしても、見え方が変化している場合は、他の病気が隠れている可能性もあるでしょう。

他の病気が進行してしまうと、視力を失ったり、緊急手術が必要になったりするかもしれません。

白いもやもやが気になる人や飛蚊症の自覚がある人は、眼科で定期健診を受けることで視力低下や病気の進行にいち早く気付くことができるはずです

 

目の健康を保つためにできる予防法

目の前の白いモヤや、視界のぼやけに慣れることはあっても、自然に治すことはできません。

目の健康を保つためには、日常生活の中で予防を心がけることが大切です。

それでは最後に、目の健康のためにできる予防法をチェックしてみましょう。

 

紫外線を避ける

目の健康を保つためには、紫外線を避けることが大切です。

夏だけでなく、1年を通して外出時には帽子やサングラスを着用して、紫外線をカットしましょう

UVカット機能がついたコンタクトレンズもあるので、あわせて使用するのもおすすめです。

アウトドアなどで長時間屋外で活動する時はもちろん、散歩やちょっとしたお出かけの時でも、目に直接紫外線が入らないように対策を心掛けてくださいね。

 

抗酸化作用があるものを摂取する

抗酸化作用がある食材を摂ることで、目の疲れを和らげたり、涙の質を良くしたりする効果が期待できます。

抗酸化作用のある栄養素にはビタミンEやビタミンC、ポリフェノール類、カロテノイドなどが挙げられ、野菜やフルーツをバランスよく摂取するのがおすすめです

また目を保護する効果が期待できる栄養素として、緑黄色野菜に豊富に含まれているルテインも欠かせません。

毎日の食事で抗酸化作用があるものを食べることが望ましいとされていますが、難しい場合はサプリメントで補うのも1つの方法です。

 

禁煙をする

禁煙をすることは、目はもちろん体の健康を保つために重要です。

タバコを吸うと、体内でタンパク質変性のもとになる酸化ストレスが増大します。

またタバコに含まれているニコチンの影響で血流が悪くなったり、目への栄養不足や酸素不足を引き起こしたりする可能性も

網膜の視細胞や神経線維などがダメージを受けるだけでなく、白内障や加齢黄斑変性といった眼病になるリスクも上がります。

喫煙の習慣がある人は少しずつ本数を減らすなど、工夫しながら禁煙にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

目を休ませる

長時間パソコンやスマホを使ったあとは、目を休ませる習慣を身に付けましょう。

作業やゲームに集中していると、まばたきの回数が減ってしまいがち。

1時間に1回、しばらく目を閉じて休憩したり、意識的にまばたきをしたりすると、ドライアイや眼精疲労の予防として効果的です

「1時間ゲームをしたら10分休憩する」「寝る前にスマホを使わない」など、自分でルールを決めておくのも良いでしょう。

 

目の病気になる前にルテインやビタミンを摂取して予防しよう

「視界に白いモヤが見える」「糸くずや浮遊物のようなものが気になる」などの目の不調は、日常的にちょっとしたストレスを抱えることになります。

飛蚊症や目の病気の発症リスクを少しでも軽減させるためには、紫外線対策や禁煙、バランスの良い食生活を意識して予防することが大切です

目の健康を保つ栄養素として特に注目したいのが、緑黄色野菜に豊富に含まれているルテインやビタミン。

毎日の食事だけで1日分のルテインを摂取するのは大変かもしれませんが「朝のルテインなら美味しくルテインを補うことができます。

飛蚊症などの気になる症状を予防したいなら、ぜひ毎日の健康習慣にサプリメントを取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

目の中の微生物が見える?視界で動くアメーバや透明なものの正体とは

目の中に微生物のようなものや透明の動くものが見えて「もしかして目の病気かも」と気になっている人もいるのではないでしょうか?

この記事では、視界で動くアメーバや透明なものの正体について徹底解説します

 

目の中に見える微生物の正体

視界にアメーバのようなものが見えたり、糸くずのようなものが浮かんで見えたりすると気になってしまいますよね。

目の中に見える微生物の正体とは、一体何なのでしょうか。

 

飛蚊症

目の中に微生物のようなものが見えるのは、飛蚊症のせいかもしれません。

飛蚊症とは、糸くずやゴミのような浮遊物が見えたり、視界に黒い点のようなものが現れたりする症状のことです。

飛蚊症の特徴は、目を動かすと微生物の形や位置が少し変わること。

眼球を動かしても位置が同じだったり、視野の一部が欠けたりしている場合は、別の病気を発症していることも考えられます。

眼からのSOSかもしれないので、見え方に異常を感じる場合は眼科を受診しましょう。

 

ブルーフィールド内視現象

ブルーフィールド内視現象とは、視界に小さな明るい光が動き回って見える現象です。

特に青空などの明るい青い光を見た時に起こりやすく、青空をしばらく見つめていると無数の光が急速にジグザグと動いて見えてきます。

視界の中心部分ではほぼ見られないのが特徴で、メガネやコンタクトレンズを装着している人でもこの現象は起こることがあります。

飛蚊症と混同されやすいですが、飛蚊症は浮遊物がゆっくりとふわふわ漂っているように見えるのに対し、ブルーフィールド内視現象は、はっきりした明るい点が素早く動き回っているように見えるのが特徴です。

 

目の前でアメーバや虫のようなものが動く「飛蚊症」

明るい場所や白い壁などを見た時に、目の中にアメーバや虫のようなものが動いて見える「飛蚊症」。

「原因は何だろう?」「どうやったら治るの?」と悩んでいる人も多いかもしれません。

ここでは、飛蚊症の原因や治療法について紹介します。

 

原因

飛蚊症の原因には、大きく分けて生理的飛蚊症病的飛蚊症の2種類があります。

まずは飛蚊症になる原因について、種類別にチェックしてみましょう。

 

生理的飛蚊症

生理的飛蚊症の主な原因は加齢で、誰でも発症する可能性があります。

眼球の中は硝子体と呼ばれるゼリー状の物質で満たされていますが、加齢によって委縮してしまい、硝子体内に濁りやシワなどが生じてしまうことも。

この濁りやシワが影となって見えるのが、生理的飛蚊症の症状です。

年齢が若くても、強度の近視の人は症状が現れるケースもあるでしょう。

また母胎内で眼球が作られる時に血管のなごりが残っていると、生まれつき飛蚊症になる場合もあります。

 

病的飛蚊症

目の病気が原因で発症するものを、病的飛蚊症といいます。

飛蚊症の症状が出る病気として、主に考えられる病名がこちら。

  • 網膜裂孔
  • 網膜剥離
  • 硝子体出血
  • ぶどう膜炎

これらの病気が原因だった場合、放っておくと視力の低下や失明につながる可能性も

飛蚊症は重大な病気の初期症状として現れることもあり、いずれの病気も早期治療が大切です。

「目の中に見える微生物や浮遊物の数が増えてきた」「視界が歪んで見える」などの症状がある場合は、すみやかに眼科を受診するようにしましょう。

 

治療法

生理的飛蚊症の場合、基本的に治療は必要ありません

最初は目の前の浮遊物が気になったり、うっとうしく感じたりするかもしれませんが、次第に慣れてくるケースも多く見られます。

病的飛蚊症の場合には、原疾患に対する治療が必要です。

飛蚊症の原因となっている病気に応じて、

  • 点眼
  • 注射
  • レーザー治療
  • 手術

などの症状を完治・緩和するための治療が行われます。

生理的飛蚊症と病的飛蚊症は自分で判断するのが難しいため、目の中に微生物のようなものが見え始めたら、まずは眼科で検査を受けるようにしましょう。

 

目の前で小さな光が動き回る「ブルーフィールド内視現象」

青空などを見た時に、目の前で小さな光が素早く動き回る「ブルーフィールド内視現象」。

人によっては小さい微生物がたくさん動いているように見えたり、キラキラとした半透明のような物体が見えたりするかもしれません。

飛蚊症の症状にも似ているため、この二つは混同されやすいです。

しかし飛蚊症とブルーフィールド内視現象では、原因が全く異なります。

 

原因

ブルーフィールド内視現象が起こる原因は、目の網膜中心付近にある細い血管を流れる白血球。

ゆっくりと動く白血球は、血管を通る時に光を遮ります。

白血球が通り過ぎると網膜へ光が届くようになるので、血管の中を白血球が動いた跡が見えるというわけです。

目線を動かさなくても視界に小さな無数の光が動いているように見えますが、目が慣れると数秒ですぐに消えてしまうでしょう。

白内障などの治療後に、視力が回復したことでブルーフィールド内視現象を自覚するようになったケースもあるようです

 

治療法

ブルーフィールド内視現象は、健康な人にも見られる現象のため、治療は必要ありません

誰にでも起こる正常な現象なので、よく晴れた日の青空などを見ていて、目の中に半透明の微生物が見えたとしても、基本的には気にしなくて大丈夫でしょう。

ただし光が当たっていない場所でもチカチカとした光を感じたり、閃光のような物体が見えたりする場合は、光視症の疑いがあります

その他にも重大な病気が隠れているかもしれないので、気になる場合は早めに眼科を受診するようにしましょう。

 

目の病気を予防する方法

飛蚊症をはじめ、目の病気を予防するには日々の習慣の積み重ねが大切です。

普段から眼精疲労を感じている人は、特に気を付けておきたいところ。

それでは最後に、大切な目を守るためにやっておきたいことを紹介します。

 

定期的に眼科を受診する

定期的に眼科を受診することで、たとえ目の病気があったとしても早期発見早期治療につなげることができるでしょう。

症状がかなり進行してから受診した場合、早急に手術が必要になったり、治療しても完全には視力が戻らなかったりする可能性があります。

一定の期間ごとに眼科の検診を受けておくと、自分では気付かない視力低下や何らかの病気なども早期に発見できます

生理的飛蚊症と診断されている場合でも、完全に安心しきってしまうのは危険。

定期的に検査を受けて、目の健康を守りましょう。

 

目を休ませる

飛蚊症などを予防するには、適度に目を休ませることも大切なポイントです。

「仕事でパソコンを使うことが多い」「家にいる時は、大体スマホを使ったりゲームで遊んだりしている」という人は、かなり眼精疲労が溜まっているかもしれません。

定期的に目を閉じて休憩したり、休日はパソコンやスマホを見ない時間を作ったりして、意図的に疲れをとるようにしてみましょう

他にも「寝る前にスマホを見ない」「ゲームは1時間だけ」など、自分でルールを作るのもおすすめです。

 

目にいい食事を摂る

食事や栄養素に注目することも、目の健康を守ることにつながります。

たとえば、飛蚊症の原因は加齢などによる細胞の酸化です。

酸化を予防するには、抗酸化作用がある食品を摂るのがおすすめ。

また、目の疲労感を和らげるにはアントシアニン、紫外線から目を守るにはルテインなど、目の健康にいいとされる成分が含まれた食べ物を積極的に食べるようにしましょう。

食事だけで栄養を補うのが難しい場合には、サプリメントを活用するのも1つの方法です。

 

紫外線から目を守る

飛蚊症などのリスクを軽減させるには、紫外線から目を守るようにしましょう。

紫外線を浴びると活性酸素が発生してしまい、細胞の酸化につながってしまうことも。

特に若い世代の飛蚊症の原因には、眼精疲労や紫外線が大きく影響しているといわれています。

外出時はサングラスを着用したり、パソコンやスマホなどのモニターを見る時はブルーライトカットのメガネをかけたりして目を守ることが大切です。

 

目の病気や飛蚊症予防にルテインがおすすめ!

目の中に微生物のようなものが見えるのは、飛蚊症やブルーフィールド内視現象のせいかもしれません。

主に加齢が原因で発症する生理的飛蚊症は、基本的に治療は必要ないとされています。

ブルーフィールド内視現象は、目の網膜中心付近にある細い血管を流れる白血球の動きが原因で起こるため誰にでも現れる現象です。

とはいえ、視界にアメーバや黒い点が見える症状すべてが、この二つに当てはまるとは言い切れません。

網膜裂孔や網膜剥離など、重大な眼病の前兆である可能性もあるのです。

目の病気や飛蚊症予防をするなら、毎日の習慣や食生活の見直しから始めてみましょう

中でも注目したい栄養素が、ホウレン草や人参などの緑黄色野菜に含まれている「ルテイン」。

ルテインの1日あたりの摂取目安量は6~10mgといわれており、ほうれん草なら2株分食べなければいけません。

食事だけで、毎日これだけの量を摂るのは難しいですよね。

そこでおすすめなのが、サプリメントを活用すること。

ゼリータイプのサプリメント朝のルテインには、人参77本分に相当するルテインがたっぷり含まれています。

「手軽にルテインを摂りたい」「目の健康を考えるようになった」という人には、ぴったりでしょう。

快適な毎日の新習慣として、1日の始まりにルテインをプラスしてみませんか?